映画で英語を学ぶ3つのコツと大きな罠

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高卒レベルの英語力がないと映画で英語の勉強は無理

初めからネガティブなことを言って申し訳ないのですが、それなりの英語力がないと映画で英語を勉強するというのはほぼ不可能です。基準をあげるとしたら、高校卒業レベルの英語力です。資格で言えば英検2級、またはTOEIC550点です。

中学レベルの英語力があれば十分、という方もいらっしゃいますが、私は無理だと思います。先ほど私は、高校卒業レベルと言いましたが、それでもかなり厳しいからです。

なぜなら早口でスラングが多く、上級者でも聞き取りが困難なものが多いからなのです。英単語も大学入試レベルをはるかに超えます。その結果、多くの場合は日本語字幕を読むだけになってしまいますが、この場合、英語力はほとんど伸びません。せめて英語字幕を読んで、話を理解するだけの英語力が必要ですが、中学レベルでは無理でしょう。

であれば、英語音声で日本語字幕を見れば多少なりとも勉強になるのではないか、と考える方がいるかもしれません。しかしあまり勉強になりません。本当に「多少」です。なぜなら私自身が、英検2級の頃、2年間試したからそう言えるのです。

昔、ネイティブの先生に、どうやったら英語力が上がるか相談したら、映画をたくさん見るように言われました。ですから近くにあったビデオレンタルのお店に通い続け、毎日のように映画を見続けました。

普通の日本人が、外国人にとって効率の良い日本語勉強法を知らないのと同じで、普通のネイティブは英語の勉強の仕方をしらないなんて、当時は知らなかったのです(冷汗)

なお、当時はビデオテープだったので必ず日本語字幕が表示されていました。英語字幕はありません。時々、日本語字幕を紙で隠したりもしましたが、そうすると何を言っているのかさっぱり分からず、何度も断念しました。で結果はと言うと、大して意味がなかったというのが正直な感想です。

学校では、英語は得意科目であり、高校卒業レベルと言われる英検2級も持っていて、これです。中学レベルの英語力なら、もっと難しいでしょう。ですから、娯楽として映画を見るのは問題ありませんが、英語の勉強として映画を見るのであれば、それなりに英語力を高めてから行ってください。でないと私みたいに、頑張ったにもかかわらず、無駄に終わります。

さて、今では英語講師をしている私が、映画で英語を勉強するコツを説明します。

コツ1:易しい映画を選ぶこと

おすすめはアニメです。なぜかと言うと、子供が見ることを想定しているだけではなく、世界中で見られることも想定しているので、簡単な英語が使われているのです。代表例をあげるのであれば私は間違いなくこれを選びます。

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この映画に関しては他の記事でも取り上げましたが、使っている英単語が非常に易しいのです。さすがに中学レベルの英語力では無理ですが、高校卒業レベルであれば大半が知っている英単語です。初めて映画を見た時はびっくりしました。

ですから使われている単語を分析したのです。そうしたら90%以上が大学入試の基本英単語でした(普通は80%前半)。ちなみに残りの英単語は、名前だったり、話の展開上、絶対に必要な単語、残りは歌の歌詞です。(実は、歌は外注なので難しい単語が紛れ込んでいるのです)

ただ、このように、英単語は易しいのですが、しゃべりは早いのでご注意ください。耳が慣れていない人にとっては英検2級でも厳しいでしょう。(字幕を読めば理解できるが、耳だけでは理解できない、というやつです。)

しかし、この映画を題材として英語の授業をしたら非常に良い授業になるでしょうね。使われている英単語や英文法の解説をする授業です。話も面白いですからね。ただ、ディズニーは著作権管理が非常に厳しいので、きっと無理でしょうね・・・。

一応、以前書いた記事を貼っておきます。

他にも最近のディズニーのアニメ映画は英語が非常にやさしくなっていますので、英語学習の教材としては最適です。この辺から選ぶと良いでしょう。他にドリームワークスのアニメ映画も英語が易しめです。

なお、実写の映画は英語が難しい目なので最初は避けた方が無難でしょう。時々、初心者向けに「フレンズ」というドラマがおすすめとして、名前が挙がっています。私もこのドラマは大好きだったのですが、初心者には絶対無理ですので念のため言っておきます。

他には日本のアニメの英語版もオススメできます。さらに言ってしまえば、そちらの方が海外の英語のやさしい映画よりも英語がやさしくなっています。

例えば、ジブリ映画とかはお勧めです。個人的には「千と千尋」の英語版は何度も見ました。今では、日本語版を聞くと変な感じがするぐらいです。

その中でも初心者向けに進めるとすればやはりトトロでしょう。ジブリ映画の中でも一番英語が優しくなっています。これも昔記事に書いたので参考にしてください。

コツ2:英語の字幕を表示させて読むこと

これはとても重要です。

字幕なしで英語を聞くのは難しすぎるし、日本語の字幕を表示させて読むのでは英語の勉強になりません。英語字幕はその中間です。

スポーツもそうですが、体を鍛えるには適切な負荷をかけねばなりません。英検2級以上の英語力があれば、これは適切な負荷になります。

おそらく、耳で聞くだけでは全く何を言っているのかわからないでしょう。しかし英語の字幕を読みながらであれば、なんとかついていけるはずです。それでも本当に大変なので、コツ1で述べたように、なるべくやさしい英語の映画を使うようにしてください。

使用する教材は、DVDでもブルーレイでも構いません。これらも本当に安くなりました。

また近年であれば、一定の金額を払えば毎月見放題のストリーミングも選択肢となるでしょう。いくつもの会社が海外の映画を放送していますが、おすすめはNetflixです。

というのは、先ほど述べた英語字幕が見られるのは、NetflixとHuluだけです。そしてNetflixは、GoogleChromeの拡張機能をインストールすれば、字幕に関す便利な機能がいっぱい使えるようになるからです。

例えば、日本語と英語の字幕を同時に表示させたり、英単語の難易度によって英語字幕の単語に色をつけたり、呪縛をExcelで出力することも可能です。

Hulu も悪くありませんが、こう考えると Netflix の方が英語の勉強に最適です。

可能ならスクリーンプレイを手に入れる

さて、ここでひとつ問題があります。英語の字幕が見られて、日本語の字幕が見られれば、意味は大体分かります。しかし全く解説がないと、なぜそうなるのかが分からないのです。字幕で勉強する場合、ここが障害となります。

ですがひとつだけ対策があって、それは出版されているスクリーンプレイを使うことです。スクリーンプレイとは、映画での英語のセリフが全て書いてあって、それぞれの日本語の意味や解説がついている書籍です。値段も1200円から1600円くらいです。

もし勉強しようと思っている映画のスクリーンプレイが出版されていたら、ぜひ購入してください。効率よく英語の勉強ができるようになります。

コツ3:何度も同じ映画を見ること

映画が好きな人であれば次々に新しい映画が見たくなることでしょう。しかし、趣味で映画を見るのであれば、それも良いのですが、英語の勉強として映画を見るのであれば、英語学習用の映画はとりあえず一つに決めてください。

私も次々に新しい映画を見ましたが、英語学習の観点からは失敗でした。しかし中には気に入った映画もあり、そういった映画は何度も見たものです。そして記憶に残っているセリフや英単語は、そういった映画なのです。

例えば、私は一時期、プリティウーマンが好きでよく見たものです。実はその映画で普段は使ってはいけないスラングをいくつも覚えました(笑)

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ただ、この映画は当時、英語字幕もなく、スクリーンプレイもなかったので、非常に苦労しました。

一方で、スクリーンプレイを見ながら勉強した映画もあります。例えばマトリックスです。当時は非常に話題になりましたが、SFが入っていたので難しい部分もありました。しかし英語のセリフには日本語の訳が付いていて、解説もついているので理解するのは比較的楽でした。

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ですので、スクリーンプレイのある映画の中から選ぶというのも一つの選択肢です。ただDVDが出回り始めると、スクリーンプレイは売れなくなったのか、あまり新しいのが出なくなりました。それに古いものもかなり絶版になって手に入らなくなりました。

ですから、もしスクリーンプレイの中に見たい映画があればそれにしましょう。

さて、何度も同じ映画を見るというのは、ひとつ間違えると苦痛でしかありません。必ず、自分が好きな映画を選んでください。そうでなければ何度も見ることができません。

以上です。お読みくださりありがとうございました。(Yasu)

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