【初心者でも分かる】may be と maybe の意味と使い方の違い

似た単語の使い分け
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最初に

may be と maybe。

形も意味も似ていますが、実は使い方が全くことなります。

初級編

まずは may be です。

may be

may be の意味は、「~かも知れない」です。

例えば、以下の文があったとします。

She is his girlfriend.
彼女は彼のガールフレンドです。

この文は、確信があって言えるセリフです。

この場合のbe動詞は、左右をイコールで結びます。

だから

she(彼女) his girlfriend(彼のガールフレンド)

となり、日本語で「彼女は彼のガールフレンドです。」となるのです。

be動詞の詳細は以下でご確認下さい。

でも確信がないとしたらどうすべきでしょう。

そんな時に使うのが may be(~かも知れない)です。

She may be his girlfriend.
彼女は彼のガールフレンドかも知れない。

ここに出てくる may は助動詞です。

助動詞とは

助動詞とは、後に来る動詞を助けて何らかのニュアンスを付け加えます。

can なら「~出来る」、will なら「~するでしょう」、そして may は「~かも知れない」です。

だから、is の前に may を置いて、may is としたいのですが、助動詞にはルールがあり、後に置く動詞は「原形」にしなければなりません。

原形とは

原形とは、動詞の元の形で、簡単に言うと、動詞の語尾にsがつかない形です。

だから、play の原形は play、run の原形は run、というように、辞書に載っている形そのままです。

ただ問題があって、be動詞は am, are, is とありますが、原形は be なのです。だから be動詞と言うんですけどね。これは英語の動詞の中で唯一の例外です。

よって、may is ではなく、may be となります。

他にも幾つか例を挙げましょう。

My father may be a spy.
僕のお父さんはスパイかも知れない。

She may be my new teacher.
彼女は僕の新しい先生かも知れない。

That dog may be Hachi.
あの犬はハチかも知れない。

いかがでしょうか。確信があれば、may be ではなく、is を使って良い例文ばかりです。

つまり、may be とは、確信が持てない時に be動詞の代わりに使って、「~かも知れない」という意味を表す働きを持つのです。

maybe

maybe は、may be の間のスペースが無くなっただけに見えますが、使い方が全く異なります。

一般的には「たぶん」と訳しますが、文の頭に置いて、「たぶん、~でしょう」と言う意味を加えます。

Maybe she is a princess.
たぶん、彼女はお姫様なのでしょう

この maybe は副詞と呼ばれ、文全体に特別なニュアンスを加える働きを持っています。

※ 副詞はやっかいなのですが、maybe は文の頭に置く特別な単語と今回はご理解下さい。

さて、この文は may be を使って書き換えることも可能です。

She may be a princess.
彼女はお姫様なのかも知れない。

大体、同じ意味になりますね。

だったら、maybe なんて要らないんじゃないか、とも思えてしまいますね。

次の例文を見て下さい。

Maybe he likes dogs.
たぶん、彼は犬が好きなのでしょう。

いかがでしょうか。この文は may be で書き換え出来ません。

つまり、be動詞を使った文だけ may be で書き換え可能なのです。

とすると、may be を使わないで、代わりに全部、文の頭に maybe を置けば楽だと思いませんか?

そうなんです、その方が楽なのです。

Maybe my father is a spy.
たぶん、僕のお父さんはスパイでしょう。

Maybe she is my new teacher.
たぶん、彼女は僕の新しい先生でしょう。

Maybe that dog is Hachi.
たぶん、あの犬はハチでしょう。

先程の例文を全て maybe で書き換えてみました。

ほぼ同じ意味ですね。

それもその筈、maybe は may be から出来た単語ですからね。

オクスフォード・イングリッシュ・ディクショナリーにこうあります。

Shortened from it may be
(訳)maybe は it may be を縮めて作られた

Oxford English Dictionary

という訳で、意味は大体同じで「たぶん」、使う時は慣れるまでは文の頭に Maybe を置くと楽です。

中級編

この maybe、使うのが楽なことは分かったのですが、実は確信度が50%なのです。じゃあ、もっと可能性が高いときや低いときにはどうするのでしょうか。

そんな時には他の単語を使います。

probably、possibly、maybe、perhaps の使い分け

maybe 以外によく出て来て迷うのが、probably、Possibly、perhaps です。

probably

maybe は確信度50%でしたが、probably の確信度は80%です。

これなら、もっとポジティブな発言が出来ますね。

possibly

今度は確信度20%です。maybe より更に確信がない時に使います。

perhaps

perhaps は maybe と同じ確信度50%です。

ただし、perhaps は表現が硬いので、書き言葉専用です。

使い分け結論

まず確信度でこうなります。

probably (80%) > maybe (50%) > possibly (20%)

そして、会話では maybe を使いますが、文章を書く時は perhaps にします。

maybe は使用注意

このように便利な maybe ですが、さらに便利なことに、何か質問された時に、一言「Maybe.(たぶん)」と、使えてしまうのです。本当に便利ですよすね。

ただ、この maybe、さっきも言いましたが、確信度50%なのです。

どういうことかと言うと、あなたが友人にこう聞いたとします。

「宿題の提出期限て明日までだよね?」

友人がこう答えます「Maybe.」

maybe って確信度50%ですよね。どう判断すべきでしょうか?

例えば、仕事であなたが取引相手にこう聞きます。「注文した荷物は月末までに届きますか?」

相手はこう答えました。「Maybe.」

さて、あなたはどう思いますか?

つまり、maybe と言うのは、「そうかも知れないし、そうでないかも知れない」という意味です。だから、I don’t know.(私は知らない)って言ってるのと同じことなのです。仕事でそんなことを言う人をあなたは信用しますか? 無理ですよね。

ところが、maybe の意味を「たぶん」と覚えていて、ついつい日本語の「たぶん」の意味で、maybe を使ってしまう方が非常に多いのです。

仕事で maybe を使うと、余計なトラブルを招きます。

信用を無くすかも知れないし、下手したら相手が怒り出します。「客が質問しているのに maybe って、どういうつもりだ? きちんと答えろ!」と、なってしまいます。

というわけで便利な maybe なのですが、使う時にはくれぐれも気をつけてください。

上級編

(ここからは難しくなりますので、初心者の方は飛ばした方が無難です。)

may の過去形 might を使って might be を考えてみましょう。

might be

may の過去形は might です。

では、may be の過去形は might be なのか、と言ったら、半分正解、半分間違いです。

どういうことかと言うと、実は may は段々使われなくなっているのです。特にアメリカでは、may は硬いイメージが強く、might を代わりに使うことが多いのです。

だから、上記の例文も書き換えたくなります。

My father might be a spy.
僕のお父さんはスパイかも知れない。

may be が might be になりました。でもこの文、過去形では無く、現在形なのです。

現在形の might

実は、現在形の may が段々使われなくなり、過去形の might が「現在形」として使われるようになってきたのです。

ちょっと難しい話になりますが、おそらく、仮定法から来たのだと思います。(この件は今回は深入りしません。)

というわけで、この might は「現在形」なのです。

意味は、may より少し弱いと言われております。

つまり、以下の例文では、②の方が①よりも、「お父さんがスパイかもしれない」と疑う気持ちが強いのです。

① My father may be a spy.
② My father might be a spy.

しかし、現在の英語では段々意味の違いが無くなりつつあり、may を使いたくないから might を使うことが増えてきました。

こうなると、may = might となってしまいます。

すると might be が現在形なら、過去形ってどうなるんだろうって思いませんか?

上の例文だとこうなります。

My father might have been a spy.
僕のお父さんはスパイ「だった」のかも知れない。

may be の過去形は might have been

この記事を読んでいる方は、既に混乱して意味不明だと思います。でもそれが正しい反応です。

英語の助動詞は、仮定法で過去形を使う関係で、時制がとんでもないことになっています。

まず、might が現在形に繰り上がり、may の代わりになりました。

次に、無くなった might の代わりに、「might + 現在完了形」で新しい過去形を作ったのです。

この傾向は、他の助動詞にも見られます。

ただこの辺はかなり難しいので、現時点では保留にしておくのが無難です。

以上です。(Yasu)


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