「映画を見ていたら、主人公が “Me too!” って言ってた!」
「相手の言ったことに『私もそうなんです』って同意したいけど、too? also? それとも…?」
英会話をしていると、相手の言葉に同意する場面はたくさんありますよね。そんな時、簡単そうで意外と迷ってしまうのが「私も」という表現です。
この記事では、そんな「私も」という英語表現の使い分けを、英語学習を始めたばかりの方や、もう一度英語をやり直したいと考えている方にも分かるように、基礎から徹底的に解説します。
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すべての基本!肯定文 vs. 否定文のルール
まず、絶対に覚えておきたい一番大切なルールがあります。それは、「相手の言ったことが肯定文か否定文かで、使う単語が変わる」ということです。
- 相手が肯定文(~です)で話した場合 →
too
やas well
,also
を使う - 相手が否定文(~ではありません)で話した場合 →
either
を使う
たったこれだけです。この大原則を頭に入れておくだけで、ほとんどの場面で正しく使い分けることができます。
それでは、この基本ルールを元に、それぞれの使い方を詳しく見ていきましょう。
日常会話で一番使える!簡単な返事「Me, too」と「Me, neither」
詳しいルールに入る前に、実際の会話で最もよく使われ、覚えておくと非常に便利なフレーズを2つ紹介します。それは「Me too.」と「Me neither.」です。
肯定文には「Me, too.」(私も!)
相手が言った肯定的な内容(「好き」「する」など)に対して、「私も!」と素早く同意するときに使います。
A: I like dogs.
(私、犬が好きなんです。)
B: Me too!
(私もです!)
A: I’m so hungry.
(すごくお腹が空いたよ。)
B: Me, too. Let’s get something to eat.
(私も。何か食べに行こうよ。)
否定文には「Me neither.」(私も~ない)
相手が言った否定的な内容(「好きじゃない」「しない」など)に対して、「私もそうじゃないよ」と同意するときに使います。
A: I don’t like horror movies.
(私、ホラー映画は好きじゃないんです。)
B: Me, neither.
(私もなんです。)
A: I can’t swim.
(私、泳げないんです。)
B: Me, neither.
(私も泳げません。)
ポイント:
時々、ネイティブスピーカーが “Me, either.” と言うのを聞くことがあるかもしれません。これは “Me, neither.” のとてもカジュアルな言い方で、特にアメリカ英語でよく使われます。意味は全く同じなので、聞いても混乱しないようにしましょう。ただし、自分で使うときは、いつでもどこでも正しいと見なされる「Me, neither.」を使うのが安心です。
まずはこの「Me, too.」と「Me, neither.」をマスターするだけで、会話の相づちがとてもスムーズになります。
文で答える場合の基本ルール:too vs. either
次に、”Me, too.” のように短く答えるのではなく、完全な文章で「私も~です」と伝えたい場合のルールを解説します。ここでも「肯定文か、否定文か」が鍵になります。
肯定文で使う too
too
は「~もまた」という意味で、肯定文で使います。一番のポイントは、文の最後に置くことです。
A: I like music.
(私は音楽が好きです。)
B: I like music, too.
(私も音楽が好きです。)
A: She is from Japan.
(彼女は日本出身です。)
B: I am from Japan, too.
(私も日本出身です。)
否定文で使う either
either
は、否定文で「私も~ない」と同意を示すときに使います。too
と同じように文の最後に置きますが、必ず not
のような否定の言葉とセットで使うのがルールです。
A: I don’t like coffee.
(私はコーヒーが好きではありません。)
B: I don’t like coffee, either.
(私もコーヒーが好きではありません。)
A: He wasn’t at the party.
(彼はパーティーにいませんでした。)
B: I wasn’t at the party, either.
(私もパーティーにいませんでした。)
注意:
ここでよくある間違いが、否定文なのに too を使ってしまうことです。「I don’t like coffee, too.」は間違いなので気をつけましょう。否定の同意は not … either の形をセットで覚えてください。
表現の幅を広げる:also と as well の使い方
too
と either
の基本がわかったら、次は表現の幅を広げてみましょう。同じ「~も」という意味でも、also
と as well
を使うと、少し違ったニュアンスを出すことができます。
also:文中で使うのが特徴
also
も「~もまた」という意味ですが、too
との大きな違いは置く場所です。also
は、too
のように文末ではなく、文の途中に置かれるのが一般的です。
- 一般動詞(like, go, eatなど)の前
- be動詞(am, is, areなど)や助動詞(can, willなど)の後ろ
too
よりも少しフォーマルな響きがあり、会話よりは書き言葉で使われることが多い単語です。
例文:
I also like sports.
(私はスポーツも好きです。)
She is a great teacher. She is also a talented writer.
(彼女は素晴らしい先生です。そして、才能ある作家でもあります。)
He can speak English, and he can also speak French.
(彼は英語を話せますし、フランス語も話せます。)
as well:少し丁寧な文末の「~も」
as well
は、too
とほぼ同じように文の最後に置いて使います。too
よりも少しだけ丁寧で、フォーマルな響きがあります。イギリス英語でより好んで使われる傾向があります。
A: I’ll have a coffee.
(コーヒーをいただきます。)
B: I’ll have a coffee as well.
(私もコーヒーをいただきます。)
Thank you for your email, and for your help as well.
(メールをありがとうございます。また、お力添えにも感謝します。)
応用編:「So do I」と「Neither do I」
最後に、少し洗練された同意の表現を紹介します。”Me, too.” や “I do, too.” よりも少しフォーマルで、使いこなせると「お、英語ができるな」という印象を与えられます。
肯定文には「So do I.」
「So + 助動詞 + 主語」の語順で、「私もそうです」という意味になります。使う助動詞は、相手の言った文の動詞や時制に合わせるのがポイントです。
A: I work in Tokyo. (一般動詞の現在形)
(私は東京で働いています。)
B: So do I.
(私もです。)
A: I am tired. (be動詞)
(私は疲れました。)
B: So am I.
(私もです。)
A: I have been to London. (完了形)
(私はロンドンに行ったことがあります。)
B: So have I.
(私もです。)
A: I can play the piano. (助動詞)
(私はピアノが弾けます。)
B: So can I.
(私もです。)
否定文には「Neither do I.」
「Neither + 助動詞 + 主語」の語順で、「私も~ではありません」という意味になります。こちらも、助動詞は相手の文に合わせます。
A: I don’t eat meat. (一般動詞の現在形)
(私はお肉を食べません。)
B: Neither do I.
(私もです。)
A: I’m not hungry. (be動詞)
(私はお腹が空いていません。)
B: Neither am I.
(私もです。)
A: I can’t speak Spanish. (助動詞)
(私はスペイン語が話せません。)
B: Neither can I.
(私もです。)
この形は少し難しく感じるかもしれませんが、パターンは決まっているので、慣れればとても便利な表現です。
まとめ:明日から使える「私も」マスターへの道

たくさんの情報が出てきましたが、最後に初心者のための学習ステップをまとめます。一度に全部を覚えようとせず、簡単なものから順番に確実に身につけていきましょう。
- ステップ1:最強の相づちを覚えるまずは「Me too.」と「Me neither.」を完璧にマスターしましょう。これだけで会話の8割は乗り切れます。
- ステップ2:基本の文末パターンを覚える次に、肯定文の最後に too を、否定文の最後に not … either をつけるパターンを練習します。「I like it, too.」「I don’t like it, either.」がスラスラ言えるようになりましょう。
- ステップ3:表現のバリエーションを増やす基本に慣れてきたら、文中で使う also や、少し丁寧な as well にも挑戦してみましょう。
- ステップ4:洗練された表現に挑戦最後に、So do I. / Neither do I. の形を練習すれば、あなたはもう「私も」マスターです。
英語の学習で大切なのは、知識を頭に入れるだけでなく、実際に使ってみることです。間違いを恐れずに、今日学んだことを一つでも使ってみてください。その一歩が、自信につながります。応援しています!

英会話カーディム講師。元外資系エンジニアでMBA保持者。海外留学なしに国内で独学にて英語を習得。ラテン語や印欧語、英語史の知識を持ち、英文法を含めた英語体系に詳しい。英語オタクで出版された英和辞典や英文法書は絶版も含めて殆ど持っている。
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