そのカタカナ英語、通じないかも?英語学習初心者がハマる発音と意味の落とし穴

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「英語をもう一度学び直したい」そう思っているあなたへ。

日常にあふれるカタカナ語。実はこれが、英語でのコミュニケーションにおいて思わぬ壁になることがあるのをご存知でしたか? 便利だからと何気なく使っているその言葉、もしかしたらネイティブスピーカーには全く違う意味に聞こえていたり、通じていなかったりするかもしれません。

この記事では、そんなカタカナ語が持つ「落とし穴」について、その原因から具体的な対策まで、じっくりと掘り下げていきます。

まずは、こちらの動画で基本をサクッと理解してみませんか?

動画で大枠をつかんだら、ぜひこの記事に戻ってきてください。さらに詳しい解説や豊富な具体例を通して、あなたの英語学習を次のレベルへと導くヒントが満載です。この記事を読み終える頃には、カタカナ語との上手な付き合い方が分かり、あなたの英語でのやり取りはもっとスムーズになっているはずです。

カタカナ英語 vs. 和製英語 違いを知ることが上達の第一歩

「カタカナ語の問題」と一括りにされがちですが、実はその中身は大きく二つの種類に分けられます。それが「カタカナ英語」と「和製英語」です。この二つの違いを正確に理解することが、コミュニケーションエラーを減らすための重要な鍵となります。

カタカナ英語:問題は「発音」にあり

カタカナ英語とは、元の英単語を日本語の発音の仕組み、つまり日本語の「音のルール」に当てはめてしまったものです。そのため、ネイティブスピーカーが聞くと、元の単語とはかなり響きが異なり、通じにくくなってしまいます。

  • 原因:日本語と英語では、音の出し方、リズム、アクセント(言葉の強調部分)の付け方が根本的に異なります。英語は単語の中の特定の音を強く、長く発音する「強勢アクセント」が意味を区別する上で非常に重要です。一方、日本語は音の高さでアクセントを示し、各音はほぼ同じ長さで発音されます。この違いが、通じない最大の原因です。
  • 具体例:
    • エネルギー (energy) – 英語では最初の「エ」に強いアクセントが来ます。(EN-er-gy)
    • アルコール (alcohol) – 英語では最初の「ア」に強いアクセントが来ます。(AL-co-hol)
    • ウイルス (virus) – 英語では「ヴァイラス」のように全く違う音になり、「ヴァイ」にアクセントが置かれます。(VI-rus)
    • コーヒー (coffee) – 英語では「コ」の音を強く発音し、「フィー」は弱くなります。(COF-fee)

これらは日本語では平坦なアクセントで発音しがちですが、英語ではこのアクセントの位置が違うだけで全く別の単語に聞こえてしまうのです。

和製英語:問題は「意味や成り立ち」にあり

一方、和製英語は、日本で作られた英語風の言葉や、元の英単語とは違う日本独自の意味で使われている言葉を指します。こちらは発音よりも、言葉の意味そのものが誤解の原因となります。

  • 原因:和製英語が生まれる背景は様々です。
    1. 複数の英単語を日本独自に組み合わせたもの(例:gas + stand → ガソリンスタンド)
    2. 長い英単語を日本で短く省略したもの(例:remote control → リモコン)
    3. 元々英単語は存在するが、日本では全く違う意味で定着したもの(例:claim → クレーム)
  • 具体例:
    • ノートパソコン:英語では lap top (膝の上) というのが一般的です。
    • リモコン:英語では remote control と省略せずに言います。
    • クレーム:日本語では「苦情」の意味で使いますが、英語の claim は「主張する、要求する」という意味が基本。「苦情」は complaint と言うのが適切です。

このように、見た目は英語のようでも、実は日本でしか通用しない言葉がたくさんあります。特に3番目の「意味が違う言葉」は、相手に深刻な誤解を与えかねないため、特に注意が必要です。

【発音編】なぜあなたの英語は通じない?カタカナ発音の具体的な落とし穴

「簡単な単語のはずなのに、何度言っても通じない…」そんな経験はありませんか?その原因は、日本語と英語の「音のシステム」の違いにあります。具体的なポイントを見ていきましょう。

英語のリズムとアクセントを意識しよう

日本語は、一つ一つの音をほぼ同じ長さと強さで話す「モーラリズム」の言語です。一方、英語は、文章の中に強く発音する部分(アクセント)と弱く流す部分があり、波のようなリズムを持つ「ストレスリズム」の言語です。

この違いを無視して日本語のように平坦に発音してしまうと、ネイティブスピーカーには非常に聞き取りにくくなります。

  • 衝撃的な例:agree (賛成する)これをカタカナ読みで平坦に「アグリー」と発音すると、ugly (醜い) という単語に聞こえてしまう可能性があります。意図せず相手を不快にさせてしまうかもしれない、怖い例です。
  • もう一つの例:pattern (模様、様式)日本語では「パターン」と「タン」を強く発音しがちですが、英語のアクセントは最初の「パ」にあります (PAT-tern)。アクセントを間違えると、全く通じないことがあります。

日本語にない音をマスターしよう

英語には、日本語には存在しない母音や子音がたくさんあります。これらを日本語にある音で代用してしまうことも、通じない大きな原因です。

  • L と R の違い:これは永遠のテーマかもしれません。
    • L:舌先を上の前歯の裏側にしっかりとつけて発音します。
    • R:舌を口の中のどこにもつけず、少し丸めるようにして発音します。
    • light (光) vs. right (右)
    • glass (ガラス) vs. grass (草)
  • TH の音:日本語のサ行やザ行とは全く違う音です。
    • 息だけの音 (think, thank):舌先を軽く上下の歯で挟み、その隙間から息を漏らします。
    • 響く音 (this, that):上記と同じ形で、声帯を震わせます。
  • V の音:日本語のバ行とは違い、摩擦させる音です。
    • 上の前歯で、下唇を軽く噛んで「ヴー」と音を出します。
    • very (とても) vs. berry (ベリー)
    • violin (バイオリン)

勝手に母音を足さない!

日本語は基本的に「子音+母音」で一つの音が作られるため、英語の子音だけの音に無意識に母音を足してしまう癖があります。

  • 例:bed → ベッド (beddo) / strike → ストライキ (sutoraiki)英語では “bed” は /d/ の音でピタッと終わります。「ド」という母音はつけません。この最後の音の違いだけでも、聞こえ方は大きく変わります。

【意味編】そのカタカナ語、意味が違います!日常に潜む「偽りの友」

発音と同じくらい、あるいはそれ以上に注意したいのが、意味が異なる和製英語、通称「偽りの友 (False Friends)」です。良かれと思って使った言葉が、全く違う意味に取られてしまう例を、さらに詳しく見ていきましょう。

日常生活にあふれる和製英語の例

  • マンション
    • 日本語の意味:一般的な集合住宅。
    • 英語の mansion:大豪邸、お屋敷。
    • 正しい英語:I live in an apartment. (アパートに住んでいます。)
    • 解説:「マンションに住んでいる」のつもりで “I live in a mansion.” と言ったら、とんでもないお金持ちだと勘違いされてしまいます。賃貸なら apartment、分譲なら condominium (略して condo) と言うのが一般的です。
  • コンセント
    • 日本語の意味:壁の電源差し込み口。
    • 英語の consent:同意、承諾。
    • 正しい英語:Where is an outlet? (コンセントはどこですか?) ※アメリカ英語
    • 解説:コンセントはどこかと聞きたくて “Where is the consent?” と尋ねると、相手は「何の同意?」と混乱してしまいます。アメリカでは outlet、イギリスでは socket と言います。
  • スマート
    • 日本語の意味:痩せている、スタイルが良い。
    • 英語の smart:頭が良い、賢い。
    • 正しい英語:She is slim. (彼女はスタイルが良いです。)
    • 解説:スタイルを褒めるつもりで “She is smart.” と言ってしまうと、「彼女は賢い」という意味で伝わります。体型について言いたいときは slim や thin を使いましょう。
  • テンション
    • 日本語の意味:気分、元気、ノリの良さ。
    • 英語の tension:緊張、不安、張り詰めた状態。
    • 正しい英語:I’m so excited! (すごくワクワクしてる!)
    • 解説:「テンションが高い」を直訳して “high tension” と言うと、非常に緊張している、一触即発の状態、といったネガティブな意味に取られかねません。元気な様子は excited や energetic などで表現します。
  • ベビーカー
    • 日本語の意味:赤ちゃんを乗せる手押し車。
    • 英語の baby car:通じません。
    • 正しい英語:stroller (ストローラー) ※米、 pushchair (プッシュチェア) ※英
    • 解説:”baby car” は和製英語です。
  • シール
    • 日本語の意味:貼って遊ぶステッカー。
    • 英語の seal:アザラシ、封印、印鑑。
    • 正しい英語:sticker (スティッカー)
    • 解説:手紙に貼る封蝋なども seal と呼ばれますが、子供が遊ぶようなものは sticker です。

ファッション・食べ物に関する意外な和製英語

  • パーカー
    • 日本語の意味:フード付きのスウェット。
    • 英語の parka:分厚い防寒用のコート。
    • 正しい英語:hoodie (フーディー)
    • 解説:フード付きの服が欲しければ “hoodie” を探しましょう。
  • ワンピース
    • 日本語の意味:上下が一続きになった女性の服。
    • 英語の one-piece:主に水着(ビキニではない一体型のもの)を指します。
    • 正しい英語:dress (ドレス)
    • 解説:カジュアルなものからフォーマルなものまで、上下繋がった服は基本的に dress と呼ばれます。
  • フライドポテト
    • 日本語の意味:細長く揚げたジャガイモ。
    • 英語の fried potato:通じなくはないですが、不自然です。
    • 正しい英語:French fries (フレンチフライ) ※米、chips (チップス) ※英
    • 解説:ちなみにイギリスで “fish and chips” を頼むと、魚のフライとフライドポテトが出てきます。
  • シュークリーム
    • 日本語の意味:カスタードが入った洋菓子。
    • 英語の shoe cream:靴墨。
    • 正しい英語:cream puff (クリームパフ)
    • 解説:お菓子屋さんで “shoe cream” を頼むと、店員さんを困惑させてしまいます。
  • バイキング
    • 日本語の意味:食べ放題。
    • 英語の Viking:北欧の海賊。
    • 正しい英語:buffet (ビュッフェ、バフェイと発音)、all-you-can-eat
    • 解説:日本の「バイキング」は、帝国ホテルが「スカンジナビア料理」を提供するレストランの名前としてつけたのが始まりです。

まとめ:今日からできる、カタカナ語との上手な付き合い方

ここまで見てきたように、普段何気なく使っているカタカナ語には、たくさんの落とし穴が潜んでいます。しかし、それに気づくことができれば、それは英語力アップの大きなチャンスです。

カタカナ語はとても便利ですが、英語として使おうとする前に、一度立ち止まって考えてみる癖をつけましょう。

「この発音で本当に通じるかな?」

「この意味で合っていたかな?」

このほんの少しの確認作業が、あなたの英語をより正確で、伝わるものへと変えていきます。オンライン辞書で音声を聞いてみたり、意味を再確認したりするだけも、大きな一歩です。

最後に、あなたに問いかけてみたいことがあります。

今日、カタカナ英語や和製英語の秘密を知った上で、あなたはこれから身の回りにあるたくさんのカタカナ語と、どのように向き合っていこうと思いますか?そして、その気づきを、これからのご自身の英語学習にどう活かしていけそうでしょうか?

すぐに答えは出なくても構いません。この問いを心に留めておくだけで、あなたの英語学習は、きっともっと面白く、もっと深いものになるはずです。

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