【辞書より分かる】withの意味と使い方

単語

with は恐らく多くの英語学習者が最初に学ぶ前置詞のうちの1つでしょう。
しかしながらこの with は非常に芸達者で様々な意味を持つのです。
厄介です。

ですので、ここでは基礎的なものから順番に with の意味と使い方を説明していきます。

先ず本文に入る前に with のコアのイメージを知っておきましょう。
それは、

繋がっている』です。

 

with のコアのイメージ▼

繋がっている

 

辞書で with の定義を確認しましょう。


used to say that people or things are in a place together or are doing something together
(Cambridge Dictionary)
人や物がひとつの場所に存在している事や、何かを一緒にやっている事を伝える時に使われる。

つまり with は「人やモノの空間での繋がり」そして「一緒に、共に、繋がって何かをしている共働性」がコアのイメージなのです。

相手が「人」であれ「モノ」であれ「行動」であれ「繋がっている、共働している」
がwithのキーワードなのです。

with はこの『繋がっている』をキーワードに様々な意味に派生していきます。

ではそれをひとつひとつじっくりと見ていきましょう。

【初級編】with の4つの使い方

① 《同伴・随伴》~と一緒に

with のコア・イメージ 『繋がっている』から「~と一緒に」という意味になります。
(withは前置詞なので必ずwithの後には名詞が置かれます。)

I live with my parents.
私は両親と一緒に住んでいます。(私と両親が家という空間の中で繋がっていますね。)
He will go to the party with you. (実際に手を繋ぐかは別として共働作業です。)
彼は君と一緒にそのパーティーに行くでしょう。
I’d like to have spaghetti with tomato sauce.
トマトソースのスパゲッティが頂きたいです。
(スパゲッティがトマトソースと繋がってやって来ます。)

このように「人と人が」「モノとモノ」が『繋がって』いますね。
これがwithの基本のイメージであり、使い方です。

② 《包含》~を含めて

繋がり』から派生して主たるものAに何か他のものBがくっついてくる時にも
使います。

The meal with beer came to 30 dollars.
その食事はビールを含めて30ドルだった。
The price with tax will be 10 dollars.
税込みで値段は10ドルになります。

2つの文どちらも主たるものThe mealとThe priceにそれぞれbeerとtaxがくっついてきている主従関係が見えますね。

③ 《所有》~を持っている、 ~のある、 ~のついた

withは何かと何かが共にあるというイメージですので、「~を伴っている」と言う意味でも使います。
「髭がある」とか、「青い目をしている」とかの身体的特徴から、
「プール付きの家」とか「大きなポケット付きのジーンズ」とか、モノの特徴も表現できます。

Do you know the man with a beard?
そのあご鬚をはやした(あご鬚のある)男を知っていますか?
She was a woman with blue eyes.
彼女は青い目をした(青い目を持っている)女性だった。
She lives in a house with a swimming pool.
彼女はプールのある家に住んでいる。
I want to buy jeans with big pockets.
私は大きなポケットのついたジーンズを買いたい。

よろしくないモノも《所有》しちゃったりします。
例えば、

My wife was in bed with the flu.
妻はインフルエンザで寝込んでいた。

インフルエンザと繋がってベッドにいた、そんなイメージですね。
この繋がりは出来れば避けたいものです。

④ 《手段》~を使って

「人がモノと一緒に空間を共有し、1つの事をするという共働性」から、
withの後に道具が来ることがあります。

「人と道具の共働作業」です。

この意味でのwithの後には使う「道具」が置かれます。

では皆さん、ここで問題です。
以下の日本語を英訳してみましょう。

⑴ 彼は友達を拳銃で殺した。
⑵ 彼女は鉛筆で何かを書いた。

どうですか?

⑴ He killed his friend by a gun.
⑵ She wrote something by a pencil.

としませんでしたか? byを使いませんでしたか?
そうですね。勘のいい方はもう解っていらっしゃいますね。
上の二つは誤訳です。

英語ではこう言います。

⑴ 彼は友達を拳銃で殺した。
(誤)He killed his friend by a gun.
(正)He killed his friend with a gun.
⑵ 彼女は鉛筆で何かを書いた。
(誤)She wrote something by a pencil.
(正)She wrote something with a pencil.

ここ重要です。

withは「道具」「手段」をあらわす。
byは「動作主体」をあらわす。
(by はつまり、何か動作をするときの「道具」を表すのではなく、誰がその動作を起こすのか、その「動作主体」を表します。

例えば、

The window was broken with a hammer by the man.
その窓はその男によってハンマーで壊された。

この時 hammer は「道具」であり、the man はその窓を壊した張本人「動作主体」となるわけです。

上の文章はこう書き替える事も可能ですね。

The man broke the window with a hammer.
その男はハンマーでその窓を壊した。

まさに「人と道具の共働作業」ですね。「人とモノが繋がっています」

しかしながら、with とbyをどちらも使える場合があります。
その場合少しだけニュアンスが違ってきますね。

例えば

⑶ The window was broken by a tree branch.
⑷ The window was broken with a tree branch.

上記の⑶と⑷の文章はどちらも正しい英語ですが、少しニュアンスが違います。

⑶ の文章はこう言い換えられます。
“A tree branch broke the window.”
木の枝がその窓を壊した。
「木の枝」が主語になっていますね。つまり「木の枝」が窓を壊した張本人「動作主体」なのです。
台風などの強い風で折られた枝が飛んできて窓を壊した。そんな感じです。

一方
⑷ の文章はこう言い換えられます。
“Somebody broke the window with a tree branch.”
誰かが木の枝でその窓を壊した。
「誰か」が主語になっていますね。つまり「誰か」が窓を壊した張本人で「動作主体」であり、「木の枝」はあくまで誰かによって使われた「道具」「手段」なのです。
誰かが落ちている木の枝を拾ってその窓を壊したのでしょう。

確認です。

withは「道具」「手段」をあらわす。
byは「動作主体」をあらわす。

しかしながら日本語と英語の関係は厄介でありまして、
byを「手段」という意味で使う時があります。

例えば「交通手段」です。

I go to work by train.
私は電車で会社に行きます。
She goes to school by bus.
彼女はバスで学校に行きます。

この使い方のbyの後には”train” “bus” “car” “bicycle”などがよく置かれます。
この時に注意です。byの後の名詞の前には冠詞の”a”が置かれません。
この件に関してはbyのところで詳しく触れたいと思います。

【中級編】withの他の6つの使い方

⑤ 《付帯状況》~しながら、 ~したままで

さて、with は『繋がっている』「一緒に」がコアのイメージですので、
起こっているひとつの動作や状態に同時に起こっている他の動作や状態をwithで付け加えることが出来ます。

「ひとつの動作や状態」と「もうひとつの動作や状態」をwithで繋げるわけです。

こんな感じです。

He was listening to the song with his eyes closed.
彼は目を閉じたままその歌を聴いていた。

この用法でのwithは「…を~しながら」「…を~したままで」「…を~の状態で」という意味を付け足すことなので
withの後にこれまでのように名詞ひと言だけですと「…を」のみになり意味が不十分で文章として成り立ちません。

???どういう事???

先程の例でみてみましょう。

× He was listening to the song with his eyes.
彼は目と一緒にその歌を聴いていた。

おかしいですね。人に目がついているのは当然です。
ですので、その目がどういう状態なのかをwithの名詞の後に付け加えます。
これが(付帯状況)となるのです。

He was listening to the song with his eyes closed.
彼は目を閉じままその歌を聴いていた。
(付帯状況)を表現する場合、次の組み合わせになります。
{with+名詞+この名詞の状態や状況を示す言葉}
文法的な説明ですと{with+目的語(O)+補語(C)}となり、
この時、目的語(O)=補語(C)の関係が成り立っています。

よって、withの後の名詞が~しながら、~したままで、~の状態で、という意味になります。

文法的な話が続いて申し訳ないのですが、
この「~しながら」のところには、
現在分詞、過去分詞、形容詞、副詞、前置詞句の5種類が置かれます。

ではひとつずつ例文で確認しましょう。

{with+名詞+現在分詞}

She stood there with her hair waving.
彼女は髪をなびかせながらそこに立っていた。

この文章は以下のand で結ばれる2つの文をwithで簡潔にしたものです。
She stood there, and her hair was waving.
彼女はそこに立っていた、そして彼女の髪はなびいていた。

{with+名詞+過去分詞}

He was listening to the song with his eyes closed.
彼は目を閉じたままその歌を聴いていた。

この文章も以下のandで結ばれる2つの文をwithで簡潔にしたものです。
He was listening to the song, and his eyes were closed.
彼はその歌を聴いていた、そして彼の眼は閉じられていた。

{with+名詞+形容詞}

She was sleeping with the window open.
彼女はその窓を開けたまま寝ていた。

この文章も以下のandで結ばれる2つの文をwithで簡潔にしたものです。
She was sleeping, and the window was open.
彼女は寝ていた、そしてその窓は開いていた。

{with+名詞+副詞}

She was lying in bed with no clothes on.
彼女は服を身に着けずにベッドに横たわっていた。

この文章も以下のandで結ばれる2つの文をwithで簡潔にしたものです。
She was lying in bed and had no clothes on.
彼女はベッドに横たわっていた、そして何も身に着けていなかった。
(最後のonは前置詞のonではなく、副詞のonです。)

{with+名詞+前置詞句}

Don’t walk with your hands in your pockets.
ポケットに手を入れたまま歩くのはよしなさい。

この文章は以下のwhileで結ばれる2つの文をwithで簡潔にしたものです。
Don’t walk while your hands are in your pockets.
手をポケットに入れながら歩くのはよしなさい。

以上が代表的なwithを使った(付帯状況)の表現方法です。
確認です。

{with+名詞+この名詞の状態や状況を示す言葉} で「…を~しながら」「…を~したままで」「…を~の状態で」という意味を付け足します。

また、人が行動する時は大抵「理由」がその行動にくっ付いてきます。
行動と理由をwith で繋げることが出来ます。

With night coming on, I went home.
夜になってきたので、私は家に帰った。
With this work to finish, I will stay up all night.
終わらせなければいけないこの仕事があるので、私は徹夜します。

上の2つの文章はいずれもIから始まる文が「取った、もしくは取るであろう行動」で,
with以下がその行動の理由を説明しています。

(注)withの後の名詞が、主語と同じ場合は「分詞構文」にします。
つまり、withとその隣の名詞を取っちゃいます。
× With me being a teacher, I need to keep studying.
Being a teacher, I need to keep studying.
私は先生なので、勉強し続けなくてはいけません。

⑥ 《同時、同方向》~につれて、 ~と共に

withのコアイメージは『繋がっている』ですので、
ひとつの物事と同時に起こるもうひとつ物事をwithでつなぐことが出来ます。
「~につれて」「~と共に」などと訳せます。

People grow wise with age.
人々は歳をとるにつれて賢くなる。
Confidence comes with practice.
自信は練習と共にやってくる。

歳をとるにつれて自信もつけば良いのですが、そうもいきませんね。

⑦ 《原因》~のせいで、 ~のために、 ~を理由として

物事が起こる時って、必ず「原因、理由」がつきものですよね。
なのでwithがそんな「原因、理由」と「結果」を繋げます。
withの後の言葉が「原因、理由」となります。

He shivered with cold.
彼は寒さのために震えた。
We were weak with hunger.
私たちは飢えのせいで弱っていた。
The boy jumped up and down with excitement.
その少年は興奮のせいで飛び跳ねた。
I couldn’t say anything with shame.
私は恥ずかしさのために何も言えませんでした。

⑧ 《関連》~に関して、 ~について、 ~のことで

withは『繋がっている』が基本のイメージです。
そこから派生して人やモノ、事柄の「関連性」をwithが示します。
with の後に人やモノが置かれ、「~(人、モノ)に関しては」という意味になります。

He is very careful with money.
彼はお金に関してはかなりの締まり屋だ。
Something is wrong with the copy machine.
そのコピー機は何かが変だ。
(そのコピー機に関しては何かが変だ)
What is the matter with you?
どうしたのですか?
(直訳しますと、“あなたに関して何が処理すべき問題なのですか”となります。
つまり自然に訳すと、“どうしたのですか?”となるのです。)
A: What would you like for dinner, Italian or Chinese?
B: Either is fine with me.
A: 夕飯はイタリアンと中華のどちらがいいですか?
B: どちらでもいいです。(私に関してはどちらでも構いません。)

この様に、
withの後に関連している対象を置いて、「~に関しては」という意味になります。

⑨ 《対立》~を相手にして

withの後に対立する相手を置いて「~を相手に」という意味に使うことが出来ます。
あれっ?withのコアイメージは『繋がっている』「一緒に」
ではなかったっけ? なぜ戦う相手をwithで表現できるの?

その通りです。でもこうも言いました。
withは「人やモノの空間での繋がり」であると。

つまり戦う相手も、論争相手も、ある空間を共有して繋がっていないと戦うことも、論争することも出来ないのです。

例文をみましょう。

Japan fought with the US in World WarⅡ.
第二次世界大戦で日本はアメリカを相手にして戦った。
Two cats had a fight with each other.
その2匹の猫は互いにけんかした。
She had an argument with her boss.
彼女は上司を相手にして口論した。

ここで注意なのですが、
withは「一緒に」という意味で使う事ができ、
「~を相手にして」はagainst でも表現できるので、
こんな文章も可能です。

He fought with his brother against their enemy.
彼は弟と一緒に彼らの敵と戦った。

紛らわしいですね。こういう時は前後の文脈で判断していくしかないのです。

ともかく、「戦うために戦う相手とある空間を共有する」とはなんとも面白い発想です。

⑩ 《所属》~に属して、 ~の一員で、 ~のところで

withのキーワードは「人とモノとの空間での繋がり」であり「一緒に、共に繋がって何かをしている共働性」ですので、withの後に名詞を置いて「所属を先」を表現することが出来ます。

例文を見てみましょう。

She is with a firm of accountants in New York.
彼女はニューヨークの会計事務所に所属している。
He has been with a publishing company for ten years.
彼は10年間出版会社に勤めている。

基本的に「be動詞+with+名詞(所属先)」の形を取ります。
この《所属》の意味でのwithは想像しやすいですね。
まさに「とある空間で繋がり、共働作業」です。

【上級編】イディオム

では最後にwithを使ったイディオムを見ていきましょう。

< What with A and B > : AやらBやらで

今の状況を導いた、または招いた理由を説明する時につかいます。
例文を見ましょう。

What with this and that, I couldn’t have enough time to sleep.
あれやこれやで十分に寝る時間が取れなかった。
What with my work and sons, I have been busy.
仕事やら息子たちやらで忙しくしています。

AやらBやらが体にまとわりついて(繋がって)今の状況に陥っているそんな感じです。

< be with A > : Aについて行っている、 Aの言っていることが分かる

withの後に人を置いて、「Aについて行っている」「Aの言っている事が分かる」という意味になります。
例文を見ましょう。

Are you with me?
私の言っている事が分かりますか?
I’m sorry but I’m not with you.
すみません、でもあなたの言っていることが分かりません。

こちらも想像できますね。withの後に置かれるAさんが主語にあたるBさんとコミュニケーションで繋がれていません。

< get with it > : 流行に後れない様にする、 しっかりやる

withの後にitを置いて2つの意味を表現できます。
例文を見ましょう。

Don’t be so old-fashioned, Grandpa. Get with it!
おじいちゃん、そんなに古臭くならないでよ。今風にしよう!
Students don’t get with it until just before exams.
生徒たちは試験の直前まで真剣にならない。

まとめ

withは以上の様にいろいろな使い方ができる前置詞です。
最初は少し混乱してしまうかもしれません。
でも「コアイメージ」を抑えれば大丈夫!

『繋がっている』

でしたね。

最後にもう一つだけ確認しておきましょう。

familiar : よく知られている、よく知っている
という形容詞ですが、

前置詞「to」 と「with」で使い方が変わるのです。

「モノが人に知られている」という意味では前置詞は「to」を使います。

The rock band is now familiar to a lot of people.
そのロックバンドは今やたくさんの人に知られている。

この場合は「到達点」をそのコアイメージとする「to」が使われます。
「到達点」つまりそのロックバンドの名前は人々に到達したのですが
まだそこに強い「繋がり」はありません。

ではこちらはどうでしょう。

「人がモノや事に精通している」という意味では前置詞は「with」を使います。

He is familiar with the subject.
彼はその問題に精通している。

もう皆さんイメージできますね。「精通している」
つまり彼とその問題とがしっかりと「繋がっている」のです。
だから「with」が使われるのです。

アッ、ちょっと注意です。
人と人をfamiliar withでつなげると、
「なれなれしい」という意味になります。

He is too familiar with my wife.
彼は私の妻にあまりになれなれしい。

面白いですね。(笑)

では長々とお読み頂きありがとうございました。
英語の勉強頑張ってくださいね。

No pains, no gains.