英語で「暑い」を使いこなす!天候や気分で変わる15以上の表現を徹底解説

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「今日は暑いですね」と伝えたい時、いつも “It’s hot.” ばかり使っていませんか?もちろんそれでも十分に伝わりますが、英語には「暑さ」を表現する言葉がたくさんあり、状況や感情に合わせて使い分けることで、あなたの英語はもっと豊かで自然になります。繊細なニュアンスを伝えられるようになると、会話の相手も「お、この人は英語が上手だな」と感じてくれるでしょう。

この記事では、そんな「暑い」にまつわる英語表現を、心地よい春の陽気から、うだるような日本の真夏まで、様々なシーンに合わせて徹底解説していきます。

まずは、こちらのYouTube動画で基本をサクッと掴むのがおすすめです。

動画で概要を理解したら、このブログでさらに深く学んでいきましょう。たくさんの例文と共に、各単語の持つ細かなニュアンスを丁寧に解説するので、最後まで読めばあなたも「暑さ」表現マスターになれるはずです!

カテゴリー1:春のような心地よい「温かさ」

まずは、思わず外に出たくなるような、快適で心地よい「温かさ」を表す3つの基本表現から見ていきましょう。肌寒さがなくなり、心が浮き立つような陽気にぴったりの言葉たちです。

warm: すべての基本となる「暖かい」

一番ニュートラルで、幅広く使えるのがこの warm です。人が「快適だ」と感じる、ポジティブな意味合いでの「温かさ」を表現するのに最適な単語です。寒すぎず、暑すぎない、まさに「ちょうどいい」温度感です。

  • It’s a lovely warm day, isn’t it? Let’s have lunch outside.(素晴らしく暖かい日ですね。外でランチをしましょうか。)
  • The sun feels warm on my skin.(日差しが肌に暖かく感じます。)
  • Please come inside and warm yourself by the fire.(中に入って火で暖まってください。)

天候だけでなく、「温かいスープ (a warm soup)」や「温かい心 (a warm heart)」、「温かい歓迎 (a warm welcome)」のように、物理的な温度や人の性格、雰囲気の温かさを表す時にも使えます。非常に汎用性が高い単語です。

mild: 厳しくない「穏やかな」温かさ

mild は「穏やかな、まろやかな」というニュアンスを持ち、特に冬の寒さや夏の暑さが厳しくない、過ごしやすい気候を表現するのによく使われます。warm ほどの積極的な暖かさではなく、「極端ではない」という点がポイントです。

  • We had a very mild winter this year, with very little snow.(今年の冬はとても温暖で、雪もほとんど降りませんでした。)
  • The forecast is for mild and sunny weather tomorrow.(明日の天気は、穏やかで晴れだと予報されています。)

気候以外にも、「マイルドな味のチーズ (mild cheese)」や「軽度の症状 (a mild symptom)」、「穏やかな性格 (a mild personality)」のように、刺激が強くない、極端でないことを表す時にも登場する便利な単語です。

balmy: そよ風が気持ちいい「爽やかな」温かさ

少し詩的でおしゃれな響きを持つのが balmy です。ただ温かいだけでなく、心地よいそよ風が吹いているような、爽やかなイメージを伴います。少し湿度があって、花の香りがするような、そんな情景が浮かぶ言葉です。春や初夏の、絵に描いたような気持ちのいい日にぴったりの表現です。

  • We enjoyed a walk on the balmy evening.(私たちは心地よく暖かい夜の散歩を楽しみました。)
  • A balmy breeze blew from the sea, carrying the scent of salt.(海から心地よいそよ風が吹いてきて、潮の香りを運んできました。)

カテゴリー2:だんだん汗ばむ「少し暑い」から「標準的な暑さ」へ

気温が上がり、少し汗ばむようになってきた時の表現です。快適な warm から、少し不快感が出始める hot へのグラデーションを見ていきましょう。

a bit hot / a little warm: 「ちょっと暑い」の控えめな表現

本格的な夏ほどではないけれど、少し暑さを感じ始めた時には “a bit”(少し)や “a little”(少し)を付けて表現するのが一般的です。特にイギリス英語では a bit が好まれる傾向があります。どちらも、相手に不快感を与えずに「少し暑いですね」と伝えたい時に便利な丁寧な言い方です。

  • It’s getting a bit hot in this room. Can I open the window?(この部屋、少し暑くなってきましたね。窓を開けてもいいですか?)
  • I’m feeling a little warm. I think I’ll take off my jacket.(少し暑く感じます。上着を脱ごうと思います。)

stuffy: 空気がこもって「ムッとする」暑さ

特に室内で、風通しが悪く空気がよどんでいるような、息苦しさを伴う暑さを stuffy と言います。温度そのものよりも、空気の質の悪さが不快感の原因です。満員電車や、換気されていない会議室、何年も開けていない屋根裏部屋などの状況で使えます。

  • This office is so stuffy. We need some fresh air.(このオフィスはとても息苦しい。新鮮な空気が必要です。)
  • It was hot and stuffy on the train this morning. I almost felt sick.(今朝の電車は暑くてムッとした。少し気分が悪くなるほどでした。)

hot: 「暑い」の最も基本的な単語

「暑い」を表す最も一般的で基本的な単語が hot です。ただし、どのくらいの暑さを指すかは、話している人や住んでいる地域、状況によって大きく変わる、非常に主観的な単語です。例えば、イギリス人が言う “It’s hot” は摂氏25度くらいかもしれませんが、日本の夏を知っている人なら30度以上を想像するでしょう。

  • It was a hot summer day, so we went to the beach.(暑い夏の日だったので、私たちはビーチへ行きました。)
  • Be careful, the plate is very hot.(気をつけて、そのお皿はとても熱いですよ。)

また、食べ物に対して使うと「辛い」という意味にもなるので文脈には注意が必要です。

カテゴリー3:料理に例える面白い「激しい暑さ」

「すごく暑い!」と伝えたい時、英語では料理に関連する単語を使って、その暑さを比喩的に表現することがよくあります。ユニークで覚えやすいだけでなく、ネイティブスピーカーも日常的に使う表現なので、覚えておくと会話がぐっと豊かになります。

boiling: 茹だるように暑い

水がグラグラと沸騰する (boil) イメージで、「茹だるように暑い」という猛烈な暑さを表現します。不快感が非常に強く、じっとしていても汗が噴き出してくるような状況にぴったりです。

  • It’s absolutely boiling outside! I think it’s over 35 degrees.(外は本当に茹だるようです!気温は35度を超えていると思います。)
  • I can’t believe you’re wearing a sweater in this boiling weather. Are you okay?(この茹だるような天気の中、セーターを着ているなんて信じられない。大丈夫?)

roasting: 焼けるように暑い

オーブンで肉をじりじり焼く (roast) イメージです。特に、強い日差しが照りつけて、肌が焼けるように感じる暑さを表現します。boiling が湿度を含む暑さにも使えるのに対し、roasting は直射日光の強さを強調するニュアンスがあります。

  • I’m roasting! I need to find some shade and drink some water.(焼けるように暑い!日陰を見つけて水を飲まないと。)
  • It was roasting on the beach yesterday. We all got sunburned.(昨日のビーチは焼けるように暑かった。私たちはみんな日焼けしてしまいました。)

baking: オーブンのように暑い

パンやケーキを焼く (bake) イメージで、こちらも「焼けるように暑い」という意味ですが、roasting とは少しニュアンスが異なります。特に閉め切った車の中や屋根裏部屋、ガラス張りのサンルームなど、熱がこもってオーブンのようになった空間の暑さを表すのによく使われます。

  • It’s baking hot in this car. Let’s turn on the air conditioner before we get in.(この車の中は焼けるように暑い。乗る前にエアコンをつけましょう。)

カテゴリー4:日本の夏に必須!「耐えられない暑さ」と「蒸し暑さ」

いよいよ、日本の夏本番で使える表現です。湿度や不快感を伝える言葉を覚えれば、表現の幅がぐっと広がります。海外の人に日本の夏を説明する時にも役立ちますよ。

scorching: 焼けつくような猛暑

太陽がじりじりと大地を焦がす (scorch) ような、強烈な暑さを表します。草木が枯れてしまうほどの、破壊的な熱のイメージです。どちらかというと、カラッとした乾燥した地域の猛暑をイメージさせる単語です。

  • The scorching heat made it difficult to walk outside even for a few minutes.(焼けつくような暑さのせいで、数分ですら外を歩くのが困難だった。)
  • Be sure to drink plenty of water in this scorching weather to avoid heatstroke.(この焼けつくような天気では、熱中症を避けるために十分な水分を摂るようにしてください。)

sweltering: 汗が止まらない、うだるような暑さ

sweltering は、汗がだらだらと流れるような、不快でうだるような蒸し暑さを表現するのに最適な言葉です。まさに日本の夏にぴったりで、息苦しさと高い湿度で体力を奪われる感じがよく表されています。

  • It’s sweltering in the city during the summer, especially on the subway platform.(夏の間、都市部はうだるように暑い。特に地下鉄のホームはひどい。)
  • I feel exhausted from the sweltering humidity. I just want to lie down in an air-conditioned room.(うだるような湿度のせいで疲れ果ててしまった。エアコンの効いた部屋で横になりたいだけです。)

湿度に関する表現 (humid vs. muggy vs. sticky)

日本の夏を語る上で欠かせないのが「湿度」です。この3つの単語は似ていますが、明確な違いがあります。これを使い分けるだけで、英語がとてもうまく聞こえます。

  • humid: 客観的に「湿度が高い」状態を表す最も一般的な単語です。天気予報などで使われる科学的な言葉です。
    • Today is hot and humid, with humidity levels around 80%.(今日は暑くて湿度が高く、湿度は80%前後です。)
  • muggy: 「蒸し暑くて不快だ」という主観的な気持ちが含まれます。ジメジメして息苦しい、嫌な感じを伝えたい時に使います。humid に「不快」という感情がプラスされた言葉だと考えると分かりやすいです。
    • It’s so muggy today. I hate this kind of weather. My hair is a mess.(今日はすごく蒸し暑い。こういう天気は大嫌いだ。髪の毛もボサボサよ。)
  • sticky: 汗で肌がベタベタする不快感そのものを表します。muggy な天気の「結果」として感じることです。
    • I feel so sticky after walking for just five minutes. I need a shower.(たった5分歩いただけで、すごくベタベタします。シャワーを浴びたい。)

dry heat: カラッとした暑さ

日本の蒸し暑さとは対照的に、湿度が低くカラッとした暑さを dry heat と言います。カリフォルニアやアリゾナ、砂漠地帯の夏を説明する時によく使われます。気温は高くても日陰に入れば涼しく感じられるのが特徴です。

  • I prefer the dry heat of Arizona to the humidity in Japan.(私は日本の湿気よりも、アリゾナの乾燥した暑さの方が好きです。)

カテゴリー5:会話が弾む!カジュアルなスラング表現

最後に、日常会話で使えるカジュアルな言い方やスラングを2つご紹介します。友達や家族との会話で使うと、より自然に聞こえます。

I’m melting!: 溶けちゃいそう!

暑くてたまらない時に、「もう溶けちゃいそうだよ!」と少し大げさに、ユーモアを込めて言う表現です。アイスクリームが溶ける様子を自分に例えているわけですね。

  • Let’s go inside. I’m melting out here! This asphalt must be hot enough to fry an egg.(中に入ろうよ。ここにいたら溶けちゃうよ!このアスファルト、卵が焼けるくらい熱いに違いない。)

a scorcher: 猛烈に暑い日

scorch(焦がす)から来た言葉で、「焦げるような猛烈な暑い日」を意味する名詞です。形容詞ではなく、「猛暑日」という一つの単語として使われるのがポイントです。

  • Yesterday was a real scorcher. I stayed indoors all day with the air conditioning on full blast.(昨日は本当に猛烈な暑さだった。一日中、エアコンを全開にして家の中にいましたよ。)

まとめ

今回は、「暑い」に関する様々な英語表現をご紹介しました。最後に、カテゴリーごとにおさらいしてみましょう。

  • 心地よい温かさ: warm, mild, balmy
  • 標準的な暑さ: hot, a bit hot, stuffy
  • 激しい暑さ(料理編): boiling, roasting, baking
  • 耐えられない暑さと蒸し暑さ: scorching, sweltering, humid, muggy, sticky, dry heat
  • カジュアルな表現: I’m melting, a scorcher

一度にすべてを覚える必要はありません。まずは基本の warm, hot, humid を使いこなし、そこから「今日はどんな感じの暑さかな?」と考えて、一つずつ新しい単語に挑戦してみてください。

天候や自分の気持ちにぴったりの言葉が見つかると、英語でのコミュニケーションはもっと楽しく、そして深くなるはずです。次の暑い日には、ぜひ今日学んだ表現を意識して使ってみてくださいね!

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