意味の分からない英文を音読しても意味がない
最近、音読が流行っています。
これは良い傾向だと思いますが、中には間違ったやり方をしていらっしゃる方がいるので注意が必要です。
まず、教材は自分が読んで分かること。ついつい背伸びして難しいものを選んでしまいがちですが、音読向けには易しいテキストを選んで下さい。難しいテキストは将来やりたければやれば良いのですから。そういう意味では中学のテキストレベルで十分です。そして音読練習に入る前にかならず各文の意味を把握して下さい。意味のわからないものを音読し続けても、お経を唱えるのと同じで言い換えなどの応用が効かなくなってしましまいます。
音源が必須
次にCDなど音源のあるものを選んで下さい。そしてCDと同じように読み上げて下さい。これは発音やイントネーション、話し方を矯正する効果があります。音源なしでは効果が半減しますので必ず音源つきにして下さい。最近は音読向けの教材も増えて来ましたのでその中から選んで貰えれば良いと思います。
出来れば、定期的に、誰かに確認して貰って下さい。理想は日本人で発音のきれいな人(おそらく海外で苦労して発音を身に付けたであろう人)がベストですが、ネイティブでも構いません。これをしないとひとりよがりな発音になってしまします。ここで日本人と述べたのは、日本人の陥りがちな発音の問題点を熟知しており、かつ、どう発音するか分かっているからです。そしてどこをどう治すべきか具体的に日本語で述べることが出来るからです。ネイティブは指摘は出来ても発音の仕方はうまく教えられないのです。
カーディムの授業でも音読をやっており、発音など指導させて頂いていますが以下の本をよく使用しています。どうぞ参考にして下さい。
この本は実際の中学1年のテキストからの抜粋集で、かつCDが付いています。ただ問題点が一つあり、翻訳がついていませんので、それでも読解できるだけの英語力があるか、誰かに分からない所を聞ける環境が必要です。
高校レベルであれば、以下の本がお勧めです。
この本は高校1,2年レベルくらいでしょうか。翻訳もついており、英単語や構文の解説も入っていてCDもついておりますので、上記で物足りない方には非常に有用です。
2014年1月25日追記)
最近の音読ブームで間違った音読が横行していると安河内哲也先生が警笛を鳴らしています。私達も同感です。
棒読み音読に陥るな!まず、よく見かける間違った音読は、発音にこだわらず、めちゃくちゃな日本語読みになっているケースです。私自身もネイティブの発音モデルが手に入らない時代に音読学習をしたので、後から発音を矯正するのにたいへん苦労しました。「日本人は日本人の発音でいいじゃないか」という声もよく聞かれますが、やはり発音はよいにこしたことはないですし、あまりに発音が悪いとコミュニケーションの阻害要因になります。完璧である必要はありませんが、ネイティブ音声を摸写し、正しい発音をまねて音読することが肝心です。
また、よく発音にはこだわって、リピーティングやシャドーイングにより、きれいな発音をマスターしているものの、まるで歌詞がわからない歌を歌っているようになっていて、意味を理解しない棒読みになっているケースもよく見かけます。
もっとひどい場合、日本人のデタラメな音声モデルに合わせて、大声でわめくような群読をしているケースも見かけます。こうなると、音読は害毒にしかなりません。
必ず英語力が付く、正しい音読10の方法 棒読みデタラメ音読に陥るな! より抜粋
ぜひ全文お読み下さい!
英会話カーディム講師。元外資系エンジニアでMBA保持者。海外留学なしに国内で独学にて英語を習得。ラテン語や印欧語、英語史の知識を持ち、英文法を含めた英語体系に詳しい。英語オタクで出版された英和辞典や英文法書は絶版も含めて殆ど持っている。
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