初めに
最初に結論を言います。
英語コーチング自体は、別に悪いわけではありません。
ただし、初心者が高額な英語コーチングにいきなり申し込むと、遠回りになるケースはかなり多いです。
理由は、多くのサービスが「学習管理」を中心としていて、「基礎を教えること」を主な役割にしていないからです。
僕の学校には、そうしたサービス選びで遠回りした方が無料体験によく来られます。
話を聞くたびに、初心者の方が同じ失敗をしないための注意喚起は必要だと感じています。
この記事では、業界の人間だからこそ見えている内情と注意点、そして英語コーチングが向いていない人について、英語を教える立場から率直に説明します。
英語コーチの歴史
英語コーチングは比較的新しい業態です。
短期高額型のパーソナルジムが成功した流れを受けて、英語業界でも同じような形のサービスが一気に広がりました。その中で、「英語コーチング」という名前で多くのスクールが参入してきました。
集客の中心は、比較サイトや体験談ブログ、アフィリエイト広告です。受講料が高額なぶん紹介料も高く、多くのアフィリエイターが英語コーチング関連の記事を作ったため、検索するとそうした情報が大量に出てくる状況になりました。
その後は、スクールから独立して個人で始める人も増え、さらには英語力のあまり高くない人まで英語コーチを名乗ってビジネスをするようになりました。
こうして英語コーチング市場は急拡大しましたが、その結果、サービス内容や指導の質に大きな差が出るようになったのです。
英語コーチとは
英語講師が英語を教えるのに対して、英語コーチは英語を教えること自体はせずに、生徒の目標を確認し、勉強の仕方を教え、あとは進捗を管理していく、というのが基本です。基本と言ったのは、英語コーチ自体には特に定義がないので「企業や個人が色んなスタイルでやっている」のです。
大手だと、短期間で一気に英語力を上げることを謳っているところが多く、「科学的英語学習」や「第二言語習得理論」というのを一つのキーワードとし、1日3時間の英語学習を強要しているところが多いです。個人だと、そういったキーワードは聞かず、講師自身の経験から得たノウハウを全面に出している方が多いようです。
しかし、生徒から見るとその区別はつきにくく、お金に余裕があれば大手に行き、そうでなければ個人の英語コーチを選ぶ、というのが実情ではないかと思います。
まとめると、英語コーチングは、学習計画・進捗管理・習慣化支援を中心にしたサービスです。そのため、英語を教えることは二の次です。
※ 英文法や発音を授業できちんと教えてほしいという方は、当校のような授業中心のスクールがお勧めです。なお当校は、無料体験やお試し2回5000円パックなどで気軽に試せます。
英語コーチの問題点
個人的には「英語コーチ」というのは、単に名前の話だけで、英語講師には「指導」の仕事もありますので、その面を強調した名前だと思っています。だから良いとも悪いとも思っていません。
ただ、大きな問題が起きていると感じています。
問題1.英語力に不安のある英語コーチもいる
英語コーチの募集要項を見ていると、求められる英語力が英語講師より低いことがあります。
大手英会話学校ではTOEIC850前後が一つの基準になることが多い一方で、英語コーチではTOEIC800、場合によっては700台でも応募可能なケースがあります。
例えば以下です。

これは、英語コーチングが「英語を教える仕事」というより、「学習計画を立てる」「進捗を管理する」「学習を継続させる」といった役割を中心にしているからだと思います。
つまり、仕組みとしては、英語の先生というより学習マネージャーに近いのです。
しかし、生徒の立場からすると、ここはかなり重要です。
なぜなら、英語学習では、勉強法の管理だけでなく、実際に英語を理解している人に説明してもらうことが必要な場面が多いからです。
特に初心者の場合は、「なぜここで be 動詞が必要なのか」「なぜこの語順になるのか」「この単語とあの単語は何が違うのか」といった疑問が次々に出てきます。
そうした時に、相手がその場で分かりやすく説明できるかどうかはとても大切です。
もちろん、TOEICの点数だけで指導力のすべてが決まるわけではありません。
ただ、日本人が英語のプロとして高額なサービスを提供するのであれば、少なくとも十分な英語力は前提であるべきだと私は考えています。
問題2.値段が異常に高い
英語コーチングは、全体としてかなり高額です。
よく「短期で英語力が上がるなら、結局コスパは良い」と言われますが、これは一部の成功例を前提にした話です。
実際には、短期間で大きく伸びる人は限られています。
それにもかかわらず、「短期集中で結果が出る」というイメージだけで高額な料金を払ってしまい、期待したほど伸びずに終わる人も少なくありません。
売り手から見れば、手間もかかっているし、管理もしているので高額でも当然と思うのでしょう。
しかし、受講する側にとって大事なのは、提供側の苦労ではなく、その金額に見合う価値が自分にあるかどうかです。
特に初心者の場合は、学習管理よりも、基礎をきちんと教えてもらうことの方が重要です。
そこが弱いのに料金だけ高いのであれば、やはり割に合わないと私は思います。
問題3.口コミが信用できない
英語コーチング業界では、アフィリエイト広告が非常に多く使われています。
そのため、ネット上の「ランキング」「比較」「体験談」は、見た目ほど中立ではないことが少なくありません。
一見すると客観的に比較しているように見えても、実際には無料体験や申込へ誘導するための記事であることが多いです。
批判的なタイトルであっても、最後は結局アフィリエイトリンクだった、ということもあります。
もちろん、すべての口コミが信用できないと言いたいわけではありません。
ただ、英語コーチングに関しては、ネット上の口コミをそのまま信じるのは危険です。
気になるスクールがあるなら、比較記事だけで判断するのではなく、Googleマップの口コミや実際の受講者の声、そして無料体験での印象まで含めて確認した方がよいです。
問題4.教え方が適当なコーチが結構いる
この点は、実際に無料体験へ来た方の話を聞いていて強く感じます。
共通しているのは、目的と手段が噛み合っていないことです。
- 会話を学びたいのにTOEICの勉強ばかりやらされる。
- 初心者なのに、明らかにレベルの合わない教材を渡される。
- 英語の質問をしたのに適切な回答がない。
こうした話は珍しくありません。
英語の学び方に絶対の正解が一つだけあるわけではありません。
ただ、それでも、今のレベルや目的に合っていないやり方を押しつけるのは問題です。
問題5.英語力が上がるのは一部の人だけ
英語コーチングを受ければ誰でも短期間で大きく伸びる、というわけではありません。
実際には、短期で一気に成果が出やすい人はある程度限られています。
たとえば、すでに高校英語までの基礎があり、TOEICで言えば600点台半ばの人は、短期間で点数が伸びやすいです。
こういう人は、英語そのものができないのではなく、テスト形式や処理スピードに慣れていないだけだからです。広告の体験談に顔出しで出てくるのは大体こういう人です。
一方で、TOEIC600未満、とくに中学レベルの基礎文法や基本単語がまだ不十分な400未満の人は、3か月で飛躍的に伸びるのは難しいです。
この段階で必要なのは、テクニックよりも基礎の積み上げだからです。
にもかかわらず、誰でも短期間で大きく伸びるように見せる宣伝は、やはり誠実ではないと思います。
短期で伸びる人がいることと、誰にでも同じことが起きることは、全く別の話です。
問題6.結局、やる気があれば独学で十分
もし英語コーチングの中身が、参考書や問題集を指定して、毎日しっかり勉強するよう管理することにあるのなら、かなりの部分は独学でもできます。
実際、毎日3時間きちんと勉強すれば、英語力は普通に上がります。
特に、すでに基礎がある人なら、TOEIC対策やシャドーイングを続けるだけでも、数か月でかなり伸びます。
私の生徒でも毎日3時間勉強して、1年足らずでTOEICを400から800位まで上げて、海外勤務に喜んで行ってしまった生徒もいますからね。
以下の方は2カ月でTOEIC700から800に上がっていますね。この方は卒業してしまいましたが、数ヶ月語には900超えているでしょうね。(追記:数か月後に900超えたと連絡が来ました)
他にも毎日3時間勉強して、1年で英語を話せるようになった方もいます。
しかしもちろん、一人では続かない人もいますし、管理してもらう価値を感じる人もいるでしょう。
ただ、使う教材の多くは市販のものですし、勉強法も今はYouTubeや本でかなり学べます。
だから、毎日3時間本気で勉強できる人なら、高額なコーチングに頼らなくても大丈夫なのです。
逆に言えば、そこで高いお金を払う意味があるのは、独学では続かない、あるいは自分では学習管理が難しい人に限られます。
英語コーチの向いてる人、向いてない人

向いてる人
- 中学高校の英語の基本ができていて、TOEICが600以上ある人
- 毎日3時間勉強できて、3ヶ月で結果を出したい人
- 高額な授業料を出す余裕がある人
この条件に当てはまるなら、英語コーチングが合うかもしれません。
ただし、毎日3時間の学習を本当に継続できることが前提です。
そうであれば、3ヶ月で大きく伸びる可能性は十分あります。
向いていない人
逆に、英語に強い苦手意識がある方、中学英語からやり直したい方、毎日長時間の学習を続けるのが難しい方には、英語コーチングは遠回りになりやすいです。
なぜなら、そうした方に最初に必要なのは、厳しい学習管理よりも、基礎を分かりやすく教えてくれる指導だからです。
また、高額な受講料が心理的な負担になる場合も、学習そのものが苦しくなりやすいです。
そういう方は、まず基礎から学べる授業中心のスクールや、少額で試せるサービスから始めた方が現実的です。

2026年3月 現状
現在、英語コーチングという言葉自体はかなり広まりました。ただ、中身を見ると、サービスの質にはかなり大きな差があります。
SNS、とくにXなどを見れば、英語コーチを名乗る人はたくさんいます。もちろん、実力も経験もある人はいます。しかしその一方で、英語を教えた経験がほとんどない人、自分の成功体験をそのまま売っているだけの人、学習管理しかできない人も少なくありません。
しかも今は、発信さえ上手ければ、それらしく見せることができる時代です。実績の見せ方も上手くなっていますし、AIを使えば発信内容も整えやすくなりました。そのため、見た目には立派に見えても、実際に指導を受けてみると中身が薄い、ということが起こりやすくなっています。
特に初心者にとって厄介なのは、そうした違いを事前に見抜きにくいことです。英語がある程度できる人なら、「この人は説明が浅いな」「この教材の選び方は雑だな」と気づけるかもしれません。しかし初心者は、そもそも比較基準がありません。だから、雰囲気が良い、発信が上手い、実績がすごそう、という理由で選んでしまいやすいのです。
しかし実際には、初心者に必要なのは、派手な発信でも、厳しそうな管理でもありません。その場で分かりやすく説明してくれること、つまずいた所を見抜いてくれること、基礎から順番に積み上げてくれることです。ここが弱いサービスを選ぶと、料金だけ高くて、結局遠回りになりやすいです。
今の英語コーチング市場は、良いサービスもある一方で、名前や宣伝だけでは判断しにくい市場でもあります。だから私は、特に初心者の方には、言葉の印象やSNSでの見え方だけで決めないでほしいと思っています。本当に見るべきなのは、その人が英語を教えられるか、初心者を導けるか、そして自分の目的に合っているかです。
なぜこの記事を書いたのか
このブログを書いた理由は単純です。
英語コーチングでうまくいかなかった人が、その後にうちの無料体験へ来ることが実際に増えているからです。
話を聞いてみると、共通点があります。
それは、本人のレベルや目的に合っていないサービスを選んでしまっていた、ということです。
例えば、自分の英語力に合わない参考書をひたすらやらされた。
英会話ができるようになりたかったのに、TOEIC対策ばかりやらされた。
分からない所を質問しても、詳しい説明がなかった、などです。
そういう話は、珍しいものではありません。
私は、英語コーチングという仕組み自体を否定したいわけではありません。
実際に合う人もいますし、うまく機能する場面もあります。
ただ、少なくとも初心者にとっては相性が良いサービスとは言えず、時間とお金、更には自信も失いやすいのです。
だからこの記事では、英語コーチングを批判することではなく、
初心者の方が自分に合わないサービスを選んで遠回りしないようにすること
を目的に書いています。
もしこの記事を読んで、
「自分は管理中心のコーチングより、基礎から教えてもらう授業の方が合っていそうだ」
「いきなり高額契約をする前に、一度自分の立ち位置を確認したい」
と感じて頂けたのであれば、この記事には意味があったと思います。
初心者専門 英会話カーディムのご案内

もしあなたが、
「英語コーチングを受けるべきか迷っている」
「中学英語からやり直したい」
「管理だけではなく、その場でちゃんと説明してほしい」
と感じているのであれば、最初から高額な管理型サービスのコーチングに進む必要はないかもしれません。
初心者専門英会話カーディムでは、英会話だけでなく、中学・高校の英文法、英作文の練習、発音指導、さらに家庭学習の進め方まで含めて、初心者の方が基礎から積み上げられるようにサポートしています。
英語が苦手な方に必要なのは、気合いや根性ではありません。
自分に足りないものを正しく見つけて、順番に埋めていくことです。
そのためには、学習管理だけでなく、その場で説明できる指導が必要です。
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また、いきなり入会するのが不安な方向けに、無料体験や実際の授業を試せるお試し2回5000円パックもご用意しています。
高額な英語コーチングに申し込む前に、まずは自分に必要なのが「管理」なのか、それとも「基礎からの指導」なのかを確認してみてください。
もし後者だと感じるなら、無料体験はその判断材料になるはずです。
それでは、長い記事を読んでいただきありがとうございました。

英会話カーディム講師。元外資系エンジニアでMBA保持者。海外留学なしに国内で独学にて英語を習得。ラテン語や印欧語、英語史の知識を持ち、英文法を含めた英語体系に詳しい。英語オタクで出版された英和辞典や英文法書は絶版も含めて殆ど持っている。
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