英文法は必要なのか

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英文法は超重要

最近の風潮でおかしいのが、「英文法を意識せずにどんどん英語を話しましょう」というものです。日本語と違って、英語は特に語順が重要です。最初は英文法を意識しながら英語を話し、慣れたら段々意識しなくても話せるようになる、というのが本当です。英文法をわからない人がどんどん英語を話してもおかしなクセがつくだけです。

海外リゾート地のレストランに行けば、ブロークンな英語を話す人達が沢山います。彼らは毎日毎日、それも何年も英語を使っているのに複雑な事を話すことが出来ません。何故なら英文法を学ばず、知ってる単語を並べてるだけだからです。皆さんが求めるのは、あの英語なのでしょうか?それなら英文法を勉強する必要はありません。基本的な単語をくっつければ、何とかなるでしょう。でも違いますよね?英文法を勉強しなくてもずっと英語を喋っていればそのうち喋れるようになるというのは単なる都市伝説です。

最初は英文法を意識した英語を話して下さい。そのうちに段々、意識しなくても条件反射で出てくるようになります。だから、英文法を学び、同時にその英文法を使って話す練習が必要なわけです。重要なのが、中学レベルの英文法で瞬時に文章を作る練習です。実際の日常会話はそのレベルです。特に重要なのが、Be動詞と一般動詞の使い分けです。英語を話す上で、最初はここが大きな壁になります。これを使い分けられるようになると、自分が一つレベルが上ったと意識できます。

実際ここはややこしいのです。Be動詞と一般動詞では疑問文、否定文の作り方が違うのです。言い換えれば、Be動詞と一般動詞では文法が違うのです。

 

普通の文 You are a sudent. You like apples.
疑問文 Are you a sudent? Do you like apples?
否定文 You are not a sudent. You don’t like apples.

疑問文を作る場合、Be動詞を使った You are a sudent. だと主語とBe動詞を入れ替えるだけです。でも一般動詞の You like apples.では語順を入れ替えずに冒頭に Do がやってきます。否定文でも同様です。Be動詞はBe動詞の後ろに否定を表すnotが入るだけですが、一般動詞だとdoが入った上で、その後ろに否定のnotが入ります。

実は歴史的には、一般動詞も疑問文にするときには主語と動詞をひっくり返すだけで良かった時代もあったんです。でもその後canやmayなどの助動詞が発展した際に、一般動詞も助動詞のdoを使う手法が定着してしまったんです。そのためBe動詞と一般動詞で疑問文、否定文の作り方に違いが生まれてしまいました。言ってみれば英語自体が文法のねじれを抱えている訳で、英語を外国語として学ぶ我々としては非常に迷惑なわけです。しかし、この時代の英語を学ぶ我々としては慣れるしかないのです。ちなみに英語の元となったドイツ語はいまだに主語と動詞をひっくり返すだけで疑問文になりますので上記のような混乱は起きません。

ではどの程度の英文法を学ぶ必要があるのでしょうか?
まず中学レベルの英文が作れるようになるのは絶対条件です。あとは高校レベルの英文法をどのレベルまでマスターするかは人次第です。仮定法が万人に必要かといえば、微妙な所です。人が使った場合は理解できる必要がありますが、自分が使えなくても正直逃げ方はあります。でも上を目指す人ならマスターすべきでしょう。これは人次第です。カーディムでは理解できるというレベルでは仮定法まで教えていますが、使いこなすという点では、初級レベル専門ですので、行なっていません。初級レベルでは仮定法より先に使いこなすべきことが沢山あるのです。

英語は語順が命

日本語は助詞が発達した言葉です。
「太郎は花子を好きです」と言っても、「花子を太郎が好きです」と言っても、「好きです、花子を、太郎が」と言っても文の意味は通じます。
でも英語の場合は違います。

1)Taro loves hanako.
2)Hanako loves Taro.
3)Loves, Hanako, taro.

この3つは全て意味が異なります。
1は「太郎は花子を好きです」となりますが、2は「花子は太郎を好きです」と意味の方向が逆になります。3に至っては、意味を為さない単語の羅列です。
英語は語順で文の意味を決めるのです。

昔は英語も語順を気にしない時代はありました。その代わり、名詞の活用形が一杯あったのです。現在でもHe, His, Himと人称代名詞は活用しますが、全ての名詞がそのような活用形を持っていたのです。そうであれば、日本語の助詞と同じ働きをあわせ持つのでそれほど語順を意識する必要はないのです。しかし歴史の流れの中で、英語はよりシンプルに変わって行きました。すなわち、複雑な活用形がなくなりました。しかしそれでは主語や目的語が分からないので、代わりに語順で文意を表すようになっていったのです。

このように簡単な内容でも語順が変わると意味が全く変わってしまうのです。時々、「英文法なんて知らなくても自分は英語が話せる」っておっしゃる方がいらっしゃいますが、その方の相手は大変な苦労をして意味を推測しているのだろうと思います。

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