「私の推し、最高なんです!」
その熱い気持ち、英語で伝えてみたいと思ったことはありませんか?日本語の「推し」という言葉には、「ただ好き」なだけではない、応援したい、広めたい、成功してほしい…といった、特別でポジティブなエネルギーが詰まっていますよね。
この記事では、そんなあなたの「推し」への愛を英語で表現するためのフレーズを、好きの熱量レベルに合わせて詳しく解説していきます。
まずはサクッと基本を知りたい!という方は、こちらのYouTube動画をご覧ください。このブログでは、動画の内容をさらに深掘りし、より多くの例文や詳しい解説、そして会話を弾ませるためのヒントまでお届けしますので、じっくり学びたい方はぜひ最後までお付き合いください。
そもそも、日本語の「推し」ってどんな気持ち?
英語表現を見ていく前に、まず日本語の「推し」が持つ独特のニュアンスを、もう少し深く掘り下げてみましょう。元々はアイドルファンが特定のメンバーを応援する際に使っていた言葉ですが、今やその範囲は大きく広がりました。
- 単なる「好き」を超える気持ち: 個人的な好意だけでなく、その対象を積極的に応援し、その良さを周りにも広めたいという「布教」にも似た気持ちが含まれます。自分のことのように、その対象の成功や活躍を願うのが特徴です。
- 能動的なエネルギー: 「成功してほしい」「もっと有名になってほしい」「この作品の続編が見たい」といった、ポジティブで能動的な願いが込められています。CDを買ったり、イベントに足を運んだり、SNSでシェアしたりと、具体的な行動となって現れることも多いです。
- 幅広い対象: アイドルや俳優、アニメのキャラクターはもちろん、スポーツ選手、歴史上の人物、特定の食べ物(「推しラーメン」など)、文房具のブランド、さらには特定の電車や建物など、人以外の様々なものも「推し」の対象になります。あなたにとって、心を動かされ、応援したくなる存在はすべて「推し」と言えるでしょう。
この「自分を主語にせず、対象の幸せや成功を願う」という利他的な応援の気持ちが、「推し」という言葉の大きな特徴なのです。
【レベル1】まずは基本!「一番好き」を伝える favorite
「推し」というほどの熱量はないけれど、「これが一番好き」「お気に入りなの」という気持ちを伝えたいときに、最も便利で基礎的な単語が favorite
です。英語の基本中の基本とも言える単語で、日常会話から書き言葉まで、あらゆる場面で頻繁に使われます。
favorite
は、たくさんの選択肢の中から「個人的に一番気に入っている」という、自分の好みを伝えるニュアンスです。「応援する」という熱量までは含まれませんが、自分の好みをシンプルかつ明確に伝えるのに最適な言葉です。
会話ではよく fave
と短縮してカジュアルに使われます。ちなみに、スペルはアメリカ英語では favorite
、イギリス英語では favourite
となりますが、意味は全く同じです。
favorite の使い方
人、モノ、場所、活動など、どんなものにも幅広く使え、とても便利です。
- This is my favorite song.(これが私の一番好きな歌です。)
- Who is your favorite actor?(あなたの好きな俳優は誰ですか?)
- My favorite season is autumn because I love the cool weather.(涼しい気候が好きなので、私が一番好きな季節は秋です。)
- What’s your favorite thing to do on weekends?(週末にすることで一番好きなことは何ですか?)
- That café has become my new favorite place to read.(あのカフェは、読書をするための私の新しいお気に入りの場所になりました。)
【レベル2】「応援してます!」熱意を伝える I’m a big fan of …
「大好きで、応援してるんです!」という、「推し」の気持ちに近い熱量を伝えたいときには I'm a big fan of ...
がぴったりです。
fan
(ファン)という言葉には、ただ好きなだけでなく、その対象の活動を追いかけ、情報を集め、応援している、という継続的なサポートのニュアンスが含まれます。そのため、favorite
よりも「応援している感」が強く、より能動的な気持ちを表現できます。
非常に一般的で丁寧な表現なので、初対面の人や目上の方など、相手や場面を選ばずに安心して使えるのも大きなポイントです。
I'm a big fan of ... の使い方
big
の部分を huge
(巨大な)や great
(素晴らしい)などに変えることで、「大・大・大ファンなんです!」というように、ファンである度合いをさらに強調することもできます。
- I’m a big fan of that director. I’ve seen all of his movies.(私はあの監督の大ファンです。彼の映画は全部見ました。)
- Are you a big fan of any particular sports team?(あなたは特にどこかのスポーツチームの大ファンですか?)
- My mother is a huge fan of that Korean drama. She watches it over and over.(私の母は、その韓国ドラマの大ファンなんです。何度も繰り返し見ています。)
- I’ve been a great fan of their music since their debut.(私はデビュー当時から、彼らの音楽の大ファンです。)
- I’m not a big fan of horror movies.(ホラー映画はあまり好きではありません。)このように否定形で使うと、「苦手です」「あまり好みではありません」という、柔らかい表現になります。
【レベル3】「あなただけが特別!」唯一無二の存在だと伝える my number one
たくさん好きなものがある中でも、「この人(これ)しかいない!」「他のものとは比べられない!」という、絶対的な存在を伝えたいときには my number one
という表現が心に響きます。
favorite
が、あくまで多くの選択肢の中での「相対的な一番」だとしたら、my number one
は「他のものと比較するまでもない、私にとっての絶対的な一番」という、強い愛着や特別な想いを表現できます。よりパーソナルで、感情的、そして力強い気持ちが伝わるフレーズです。all-time favorite
(生涯で一番のお気に入り)も近いニュアンスで使えます。
my number one の使い方
「私にとっては」という強い気持ちを込めて、様々な対象に使えます。この表現を使うことで、その対象への深い思い入れを示すことができます。
- Of all the bands I listen to, they are my number one.(私が聴く全てのバンドの中で、彼らが私の一番です。)
- For me, that TV show is my number one. Nothing can beat it.(私にとって、あのテレビ番組が一番です。それに勝るものはありません。)
- He will always be my number one actor, no matter what roles he plays.(彼がどんな役を演じても、いつまでも私にとってナンバーワンの俳優です。)
- Kyoto is my number one travel destination in Japan.(京都は、私にとって日本で一番の旅行先です。)
【上級・スラング編】「ガチ勢です!」熱狂的なファンを表現する stan
最近、SNSなどで stan
という言葉を見かけたことはありませんか?これは「熱狂的なファン」「熱心な支持者」を意味する比較的新しいスラングで、「推し」が持つ熱量、特にその熱狂度合いにおいて、非常に近い表現と言えます。
ただし、スラングなので使うときには少し知識と注意が必要です。
stan の由来と注意点
この言葉は、2000年代初頭のアメリカの有名ラッパー、エミネムの『Stan』という曲が元になっています。この曲は、あるファンがアーティストに心酔するあまり、何度も手紙を送り、常軌を逸した行動に出てしまう…という少しショッキングなストーリーで、そのファンの名前が「スタン」でした。
このような背景から、stan
には文脈によって、
- ポジティブな意味: ファン自身が「私はガチファンです」「熱烈に応援している」という、強い愛情と忠誠心を示す自己表現。
- ネガティブな意味: 第三者が「あのファンは行き過ぎている」「周りが見えていない」と、少し引いた目線で使う場合の表現。
という二つの側面があります。
現在では、ファンが愛情を込めてポジティブな意味で使うことが圧倒的に多いですが、フォーマルな場や、この言葉を知らないかもしれない相手に使うのは避けた方が無難です。親しい友人との会話やSNSなど、インフォーマルな場面で使うのが良いでしょう。
stan の使い方
stan
は名詞(熱狂的なファン)としても、動詞(〜を熱烈に応援する)としても使われるのが大きな特徴です。
- I’m a huge Taylor Swift stan. I know all her lyrics by heart.(私はテイラー・スウィフトのガチファンです。歌詞は全部暗記しています。)
- I stan that group so hard. Their performance is always amazing.(私はそのグループをすごく熱心に応援しています。彼らのパフォーマンスはいつも素晴らしいんです。)
- We have no choice but to stan.(これは推すしかない。)素晴らしいパフォーマンスなどを見たときに、ファンが使う決まり文句のようなフレーズです。
まとめ:好きの温度感で表現を使い分けよう!
今回は、「推し」を語るための英語表現を4つ、熱量のレベル別に詳しく見てきました。
- favorite:たくさんの選択肢がある中での、個人的に「一番好き」なもの。
- I’m a big fan of …:活動を追いかけ「大好きで応援している」という、尊敬とサポートの気持ち。
- my number one:他とは比べられない、自分にとっての「絶対的な一番」という特別な存在。
- stan:「ガチ勢」を自称するような、「熱狂的なファン」であることの表明(スラング)。
これらの表現をあなたの「好き」の温度感に合わせて使い分けることで、あなたの気持ちがより豊かに、そして正確に相手に伝わるはずです。
言葉は、あなたの大切な気持ちを伝えるための素敵なツールです。難しく考えすぎず、まずは「My favorite food is sushi.」のような簡単な文からで大丈夫。ぜひ今日から、あなたの「推し」について英語で語ってみてくださいね!

英会話カーディム講師。元外資系エンジニアでMBA保持者。海外留学なしに国内で独学にて英語を習得。ラテン語や印欧語、英語史の知識を持ち、英文法を含めた英語体系に詳しい。英語オタクで出版された英和辞典や英文法書は絶版も含めて殆ど持っている。
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