英語の「by」と「until」の違いを完全攻略!もう迷わない使い分け術

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英語の勉強をやり直していると、「あれ、これってどっちだっけ?」と迷ってしまうポイントがいくつかありますよね。中でも、多くの学習者がつまずきやすいのが前置詞の「by」と「until」です。どちらも日本語では「~まで」と訳せるため、混乱してしまうのも無理はありません。

でも、ご安心ください。それぞれの単語が持つ「核となるイメージ」さえ掴んでしまえば、驚くほど簡単に使い分けられるようになります。

まずはこちらのYouTube動画で、基本の考え方をサクッと5分で理解しましょう!

このブログ記事では、動画の内容をさらに深掘りし、豊富な例文と共に徹底的に解説していきます。「by」と「until」の違いをもっと詳しく知りたい、完全にマスターしたいという方は、ぜひ最後までじっくりお読みください。

コアコンセプト:「by」の点 vs. 「until」の線

「by」と「until」を理解する最大のカギは、時間を「点」で捉えるか「線」で捉えるか、というイメージの違いにあります。

「by」は締め切りの「点」

「by」は、ある行為や出来事が完了するべき最終期限、つまり「締め切り」を示します。これは、時間軸の上にある特定の「点」としてイメージしてください。

重要なのは、その「点」を過ぎてはならないということで、必ずしもその瞬間に完了する必要はありません。その時刻より前であれば、いつでもOKです。日本語の「~までには」「遅くとも~までには」というニュアンスがぴったりです。

  • Please submit the report by 5 PM. (午後5時までにレポートを提出してください。) → 午後5時という締め切りの「点」までに、提出という行為が完了していれば良い。

「until」は継続の「線」

一方、「until」(話し言葉では till もよく使われます)は、ある行為や状態が特定の時点まで「ずっと継続し、その時点で終わる」ことを示します。

これは、時間軸の上で始まりから終わりまで続く「線」や「期間」としてイメージできます。焦点は、その終点まで行為が「続いている」という継続性にあります。日本語の「~まで(ずっと)」という感覚です。

  • I will study until 10 PM. (私は午後10時まで勉強します。) → 勉強するという行為が、午後10時という時点まで「線」のように続いている。

動詞との相性で使い分ける

それぞれの前置詞が持つ「点」と「線」のイメージは、一緒に使われる動詞の種類にも大きく関係しています。

「by」と相性の良い動詞(完了・一回性の動作)

「by」は、その時点で完了する、一回限りの動作を表す動詞とよく一緒に使われます。

  • 主な動詞の例: arrive (到着する), finish (終える), submit (提出する), leave (出発する), pay (支払う), return (戻る)
  • You have to finish this report by Friday. (金曜日までにこのレポートを終えなければなりません。)
  • The package should arrive by tomorrow. (荷物は明日までに到着するはずです。)

「until」と相性の良い動詞(継続・状態の動作)

「until」は、ある程度の期間続く、継続的な行為や状態を表す動詞と相性抜群です。

  • 主な動詞の例: stay (滞在する), wait (待つ), work (働く), study (勉強する), live (住む), sleep (寝る)
  • Let’s wait here until the rain stops. (雨が止むまでここで待ちましょう。)
  • She will stay here until tomorrow. (彼女は明日までここに滞在します。)

否定文での大きな違い:not by vs. not until

肯定文では何となく使い分けられても、否定文になると途端に難しく感じるかもしれません。特に「not until」には、知っておくと非常に便利な特別なニュアンスがあります。

not by:「期限に間に合わない」

「not by」は比較的シンプルです。「指定された時間までには完了しない・発生しない」という、期限に間に合わないことを示します。

  • I can’t finish this by 3 pm. (これを午後3時までに終えることはできません。) → 3時という締め切りには間に合わず、もっと後になることを示しています。

not until:「~して初めて…する」

これが今回の最重要ポイントです。「not until」は、単に「~まで…しない」という意味だけではありません。「ある時点が来て、ようやく物事が起こる」という、「~して初めて…する」というニュア-スを表現できるのです。

  • Details will not be available until January. (詳細は1月になって初めて入手可能になります。) → 裏を返せば「1月までは入手できません」ということです。
  • He didn’t leave his office until 10 PM. (彼は午後10時になって初めてオフィスを出た。) → 午後10時まではずっとオフィスに居続け、10時ちょうどに「出る」という行動が起きたことを示します。

この2つの違いを例文で比較してみましょう。

  • She won’t be back by 5 o’clock. (彼女は5時までには戻らないでしょう。) → 5時という期限には間に合わず、5時以降に帰ってくることを示唆します。
  • She won’t be back until 5 o’clock. (彼女は5時になって初めて戻るでしょう。) → 5時より前に帰ってくることはなく、5時ちょうどか、その直後に帰ってくることを示唆します。

【応用編】強調構文「Not until…」

「not until」の使い方に慣れてきたら、一歩進んだ表現にも挑戦してみましょう。「Not until…」を文の最初に置くと、続く文章の語順が変わり、意味を強調することができます。

少し難しく感じるかもしれませんが、「~して初めて…したんだ!」と強く言いたい時に使う表現だと覚えておきましょう。

  • 通常の文: I didn’t realize the mistake until I finished my report. (レポートを終えるまで、その間違いに気づかなかった。)
  • 倒置構文: Not until I finished my report did I realize the mistake. (レポートを終えて初めて、その間違いに気づいた。)

このように、「Not until」で始まる節の後ろが「助動詞 + 主語 + 動詞」という疑問文のような語順になるのが特徴です。フォーマルな響きがあり、読み物などでよく使われます。

まとめ

最後に、今日のポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • by:締め切りを示す「点」のイメージ。「~までには」と完了を意識する時に使う。
  • until:継続を示す「線」のイメージ。「~までずっと」と継続を意識する時に使う。
  • 動詞の種類:完了・一回性の動詞なら「by」、継続・状態の動詞なら「until」と相性が良い。
  • not until:「~して初めて…する」という、物事が動き出す瞬間を示す便利な表現。

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