英語で「相変わらず」をマスター!気持ちが伝わるネイティブ表現5選

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「相変わらず元気だよ」「仕事は相変わらず忙しいよ」

日本語の「相変わらず」は、ポジティブな場面でも、ネガティブな場面でも、あるいは単に状況を説明するときにも使える、日常会話に欠かせない便利な言葉ですよね。しかし、これほど便利な言葉だからこそ、英語で表現しようとすると「ぴったりの一言が見つからない…」と悩んでしまう方が非常に多いです。

その悩み、実は当然なんです。なぜなら、英語には日本語の「相変わらず」のように、どんな状況でも使える万能な一言が存在しないからです。

まずは、こちらの動画で「相変わらず」の英語表現の基本をサクッと掴んでみてください。

動画で基本のイメージを掴んだら、この記事でさらに深く学んでいきましょう。この記事では、動画でお伝えした内容をさらに詳しく、たくさんの具体的な例文を交えながら、一つひとつの表現の心のニュアンスまで掘り下げて解説していきます。

英語で自然なコミュニケーションをとるための鍵は、「変わらない状況」に対して自分がどう感じているか、その「気持ち」を意識すること。

今回は、この「気持ち」を「ニュートラル」「ポジティブ」「ネガティブ」の3つのカテゴリーに分けて、ネイティブが日常で使う自然な「相変わらず」の表現を完全にマスターしていきましょう。

ニュートラルな「相変わらず」:事実や習慣を伝えたいとき

まずは、特に嬉しい、悲しいといった強い感情を込めずに、単に「今も〜です」「いつも通りです」と客観的な事実や繰り返される習慣を伝えたいときの表現です。日常会話で最も登場頻度が高い基本的なフレーズなので、使い方をしっかり押さえておきましょう。

1. still:状況の継続を伝える

“still”は、「今もまだ〜だ」という意味で、過去から現在まである一つの状況が中断せずに続いていることを示すときに使います。感情的にはフラットで、「変わらず続いています」という事実を淡々と述べたい場合に最適です。

  • I still live in Tokyo.(私は相変わらず東京に住んでいます。)
  • She is still single.(彼女は相変わらず独身です。)
  • My parents still live in the same house they bought 30 years ago.(私の両親は、30年前に買った家に相変わらず住んでいます。)
  • Are you still working at that company?(あなたは相変わらずあの会社で働いているのですか?)

否定文で使うと「まだ〜していない」という意味になります。

  • He still doesn’t know the truth.(彼は相変わらず真実を知りません。)

このように、住んでいる場所や仕事、人間関係など、ある程度の期間続いている「状態」を説明するのに最適な単語です。

2. as usual:いつもの習慣を伝える

“as usual”は、「いつも通りに」「普段通り」という意味で、日常的に繰り返される習慣や、予測できる行動について話すときに使います。「今日もいつものパターンだな」というニュアンスです。

  • He came late, as usual.(彼は相変わらず(いつものように)遅刻してきました。)
  • I’ll stay home and watch movies this weekend, as usual.(今週末は相変わらず(いつものように)家で映画を観て過ごします。)
  • As usual, there was a lot of traffic on Monday morning.(月曜の朝は、相変わらず道が混んでいました。)
  • She is busy with her children, as usual.(彼女は相変わらず子供たちのことで忙しいです。)

この表現はニュートラルですが、文脈によっては「またか…」「どうせいつも通りでしょ」という、軽い呆れやうんざりした気持ちが含まれることもあります。例えば、いつも長引く会議について “The meeting was, as usual, very long.” と言うと、そのニュアンスが相手に伝わりやすいでしょう。

3. the same as always:「元気?」への返答に最適

“the same as always” は、「いつもと全く同じだよ」という意味を持つ、とても便利な決まり文句です。特に、”How are you?”(元気?)や “What’s new?”(何か変わったことあった?)と聞かれたときの返事として、非常によく使われるカジュアルな表現です。

A: How are you doing?

(元気?)

B: The same as always. Thanks. How about you?

(相変わらずだよ。ありがとう。あなたは?)

A: What’s new with you?

(何か変わったことあった?)

B: Nothing much. The same as always.

(別に。相変わらずだよ。)

このフレーズは、「特別良いことも悪いこともなく、いつも通りの平和な毎日だよ」というニュアンスを伝えたいときにぴったりです。”I’m fine.” よりも少し具体性があり、会話を続けるきっかけにもなります。

ポジティブな「相変わらず」:嬉しい気持ちを伝えたいとき

久しぶりに会った友人が、昔と少しも変わらず魅力的だった。そんなとき、「相変わらず素敵だね!」と嬉しい気持ちや安心感を込めて伝えたい場面がありますよね。そんな心温まる瞬間に使える、最高の褒め言葉をご紹介します。

4. You haven’t changed a bit.:最高の褒め言葉

直訳すると「あなたは少しも変わっていませんね」となりますが、これは単に事実を述べているのではありません。相手の外見、性格、笑顔、ユーモアのセンスといった素晴らしい部分が昔のままであることを喜び、称賛する、とてもポジティブな表現です。

  • It’s so great to see you! You look fantastic. You haven’t changed a bit.(会えて本当に嬉しいよ!すごく素敵だね。全然変わらないなあ。)
  • I ran into my old teacher, and she hasn’t changed a bit. She still has a wonderful smile.(昔の先生に偶然会ったんだけど、彼女、相変わらずだったよ。素敵な笑顔は今も健在だった。)

この一言は、相手への敬意や親しみ、そして「変わらないでいてくれて嬉しい」という温かい気持ちを伝えることができます。再会の場面でこの言葉を添えれば、相手もきっと喜んでくれるはずです。

ネガティブな「相変わらず」:退屈・うんざりな気持ちを伝えたいとき

毎日が同じことの繰り返しで、刺激がなく退屈…。そんなふうに感じること、誰にでもありますよね。「代わり映えしない日常」に対する、ちょっとしたうんざり感やマンネリ感を表現するのに最適な、カジュアルな口語表現です。

5. same old, same old:マンネリ感を伝える

これは “same old story”(いつもの退屈な話)や “same old thing”(代わり映えのしないこと)を略したスラング表現です。「相変わらずだよ(まあ、退屈だけどね)」という、日常のマンネリ感を伝えるのに使われます。肩をすくめたり、少し溜息交じりに言ったりすることが多いです。

A: What did you do last weekend?

(先週末は何してたの?)

B: Same old, same old. I just did laundry and cleaned my room.

(相変わらずだよ。洗濯して部屋の掃除をしただけ。)

A: How’s your new project going?

(新しいプロジェクト、どう?)

B: Ugh, same old, same old. Just endless meetings and paperwork.

(うーん、相変わらずだよ。終わらない会議と書類仕事ばっかり。)

親しい友人同士の会話で使われる、非常にカジュアルな表現です。少しユーモアを込めて「また同じ毎日さ」と言いたいときに使ってみましょう。

まとめ:自分の「気持ち」に合った表現を選ぼう

いかがでしたか?たった一言の「相変わらず」が、英語では気持ちによって様々な表現に分かれることがお分かりいただけたかと思います。

最後に、今日のポイントを整理してみましょう。

  • ニュートラル (事実の継続 vs. いつもの習慣)
    • still: ある「状態」が今も続いていることを客観的に示す。
    • as usual: ある「行動」がいつも通り繰り返されることを示す。
  • ポジティブ (嬉しい・賞賛)
    • You haven’t changed a bit.: 相手の良い部分が変わらないことへの喜びを伝える褒め言葉。
  • ネガティブ (退屈・マンネリ)
    • same old, same old: 代わり映えしない日常への退屈さやうんざり感を示すスラング。

英語で「相変わらず」と言いたくなったら、まずは一呼吸おいて、「自分は今、この状況をどう感じているかな?」と心の中を覗いてみてください。その気持ちに最も近い表現を選ぶことが、機械的な翻訳ではない、心が通じる自然な英会話への第一歩です。

難しく考えすぎず、まずは “still” や “as usual” といった簡単なものからで大丈夫。ぜひ、次の英会話の機会に、あなたの「気持ち」を乗せて使ってみてくださいね。

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