【完全ガイド】英語の西暦の読み方|4つのパターンで初心者も簡単マスター

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「英語で西暦ってどう読むの?」「1984年と2005年で読み方が違うなんて、ルールがたくさんあって難しそう…」

英語の勉強を再開したばかりのとき、多くの人が数字、特に西暦の読み方でつまずいてしまいます。読み方がいくつもあるように感じて、会話中に年号が出てくると一瞬言葉に詰まってしまう、なんて経験はありませんか?

でも、ご安心ください。実は、いくつかの基本的なパターンを覚えるだけで、ほとんどの西暦はスムーズに、そして自信を持って読めるようになります。この「ちょっとした壁」を乗り越えるだけで、英語での表現力がぐっと豊かになりますよ。

この記事では、英語の西暦の読み方を4つの主要なパターンに分け、豊富な例文と共に一つひとつ丁寧に解説していきます。

もっと手軽に基本だけサクッと確認したい!という方は、こちらのYouTube動画がおすすめです。まず動画で5分で概要を掴んでから、この記事でじっくりと「なぜそう読むのか」という理由まで理解を深めていただくと、記憶に定着しやすくなるので効果的ですよ。

なぜ西暦の読み方は複数あるの?

本題に入る前に、少しだけ。なぜ西暦の読み方には複数のパターンがあるのでしょうか。それは、言葉が常に「より使いやすく、合理的」な形へと変化しているからです。主に2つの理由が挙げられます。

  1. 発音のしやすさ(言語の経済性)人々は無意識に、できるだけ短く、簡単に発音できる言い方を好みます。例えば「1984年」を、数字のまま「one thousand nine hundred and eighty-four」と読むのはとても長いですよね。これを「nineteen eighty-four」と区切って読むことで、音の数が半分近くになり、ぐっと楽に発音できます。これが最も大きな理由です。
  2. 時代の流れと文化的な影響言葉は時代と共に変化します。特に2000年という新しいミレニアム(千年紀)の到来は、世界的な一大イベントでした。この特別な出来事が、2000年代の西暦の読み方に一時的な、しかし大きな影響を与えたのです。

これから紹介するルールも、こういった「発音しやすいから」「この時代は特別だったから」という背景を知ると「なるほど!」と納得しやすくなりますよ。

それでは、具体的な読み方のパターンを見ていきましょう。

パターン1:基本中の基本!「2桁区切り」方式

最もよく使われる、絶対に覚えておきたい基本のルールが、4桁の数字を「前半2桁」と「後半2桁」に分けて読む方法です。これは電話番号を「090-XXXX-XXXX」のように区切って覚えるのと同じで、人間が情報を処理しやすい自然な方法なのです。

読み方

  • 1984年 → nineteen (19) + eighty-four (84)
  • 1492年 → fourteen (14) + ninety-two (92)
  • 1066年 → ten (10) + sixty-six (66)
  • 1776年 → seventeen (17) + seventy-six (76)

例文

  • George Orwell’s novel “1984” was published in 1949.ジョージ・オーウェルの小説『1984年』は1949年に出版されました。
  • Christopher Columbus arrived in the Americas in 1492.クリストファー・コロンブスは1492年にアメリカ大陸に到着しました。
  • The Battle of Hastings, a major event in English history, took place in 1066.イギリス史における大きな出来事であるヘイスティングズの戦いは1066年に起こりました。

この読み方は短くて発音しやすいため、日常会話からニュースまで、あらゆる場面で最も頻繁に使われます。最近の年代、例えば2010年以降もこの「2桁区切り」が再び主流になっています。

  • 2024年 → twenty (20) + twenty-four (24)
  • 2015年 → twenty (20) + fifteen (15)

まずはこのルールをマスターするだけで、西暦を読むのがぐっと楽になります。

パターン2:キリの良い年に使う「フルナンバー」方式

次に、西暦全体を一つの数字として読む方法です。こちらは主に、下2桁が「00」で終わるキリの良い年に使われます。

読み方

最初の2桁を一つの数字として読み、その後に「hundred」を付け加えます。

  • 1200年 → twelve hundred (12ハンドレッド)
  • 1900年 → nineteen hundred (19ハンドレッド)
  • 1600年 → sixteen hundred

そして、2000年は特別な年です。「twenty hundred」とは言わず、誰もが知っているあの言い方をします。

  • 2000年 → two thousand

これは、新しいミレニアムの始まりを祝う荘厳な響きが好まれたためです。

例文

  • The university was founded in 1500.その大学は1500年に設立されました。
  • Shakespeare wrote many of his famous plays around 1600.シェイクスピアは1600年頃に多くの有名な戯曲を書きました。
  • Many people were excited about the new millennium, the year 2000.多くの人々が新しい千年紀である2000年という年に興奮していました。

パターン3:少し注意が必要な「0」の入る年の読み方

ここからは少し特殊なケースです。数字の間に「0」が入る場合、読み方にちょっとしたコツがあり、年代によってルールが変わるのが面白いところです。

3桁目が「0」の年 (例: 1905年)

1801年や1905年のように、3桁目が「0」の場合、その「0」は “zero” ではなく、アルファベットの “O” のように「oh (オウ)」と発音するのが一般的です。これは “zero” (ゼィーロゥ)という2つの音よりも “oh” (オウ)という1つの音の方が短く、言いやすいからです。

  • 1801年 → eighteen oh-one
  • 1905年 → nineteen oh-five
  • 1607年 → sixteen oh-seven

“eighteen one” や “nineteen five” ではないので注意しましょう。

例文

  • The first Nobel Prizes were awarded in 1901.最初のノーベル賞は1901年に授与されました。
  • My great-grandmother was born in 1908.私の曽祖母は1908年生まれです。

2001年~2009年の特別な読み方

2000年代の初め、特に2001年から2009年までは、これまた特別な読み方が主流でした。これは、スタンリー・キューブリック監督の有名な映画『2001年宇宙の旅 (2001: A Space Odyssey)』の影響が大きいと言われています。この映画のタイトルが世界中の人々の意識に深く刻み込まれていたため、実際の2001年が来た時も、自然と「two thousand and one」という読み方が定着したのです。

  • 2001年 → two thousand and one
  • 2005年 → two thousand and five
  • 2009年 → two thousand and nine

この時代は「twenty oh-one」という言い方はほとんどされませんでした。この期間は「two thousand (and) + 数字」の形が一般的だったと覚えておきましょう。

パターン4:歴史の話で役立つ知識 (BC vs. AD)

歴史の年号でよく目にする「紀元前」や「紀元後」。これも英語での表現方法を知っておくと、海外のドキュメンタリーや博物館の説明などを理解するのに非常に役立ちます。

BC vs. BCE (紀元前)

  • BC: “Before Christ” の略。キリスト生誕以前という意味を持つ、伝統的な表現です。
  • BCE: “Before Common Era” の略。「共通紀元前」という意味で、特定の宗教に依存しない中立的な表現です。

どちらも意味は同じ「紀元前」で、必ず年の数字の後に置きます。学術的な文章や、多様な文化を持つ人々に向けた場面では、BCEが好まれる傾向にあります。

  • 753 BC → seven fifty-three B.C. (紀元前753年)
  • The pyramids were built around 2500 BCE.ピラミッドは紀元前2500年頃に建てられました。

AD vs. CE (紀元後)

  • AD: ラテン語 “Anno Domini” (主の年に) の略。キリスト生誕以後、つまり私たちが使っている西暦のことです。
  • CE: “Common Era” の略。「共通紀元」という意味で、BCEと同様に宗教的に中立な表現です。

ADは伝統的に年の前に置かれることが多いですが(例: AD 476)、最近では後ろに置くことも一般的です。CEは通常、年の後ろに置きます。

  • AD 476 → A.D. four seventy-six (西暦476年)
  • The Roman Empire fell in 476 CE.ローマ帝国は西暦476年に滅亡しました。

おまけ:アメリカ英語 vs. イギリス英語の違い

最後に、ちょっとした豆知識です。2001年~2009年の読み方で出てきた “and” ですが、これを使うかどうかは、アメリカ英語とイギリス英語の有名な違いの一つです。この違いは西暦に限らず、百の位を含む数字全般に当てはまります。

  • イギリス英語: “hundred” や “thousand” の後に “and” を入れるのが一般的です。
    • 2005年 → two thousand and five
    • 150 → one hundred and fifty
  • アメリカ英語: “and” を省略することが多いです。
    • 2005年 → two thousand five
    • 150 → one hundred fifty

どちらも正しい英語ですが、この違いを知っておくと、リスニングの際に戸惑うことが少なくなります。自分が話すときは、どちらかに統一するとより自然に聞こえます。

まとめ

英語の西暦の読み方、いかがでしたか?一見複雑に見えますが、背景にあるルールを理解すれば、意外とシンプルに感じられたのではないでしょうか。

重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  1. 基本はとにかく「2桁区切り」で読む (例: 1984 → nineteen eighty-four)。これが最も使う頻度が高いです。
  2. 下2桁が「00」の年は “hundred” を使う (例: 1800 → eighteen hundred)。2000年は “two thousand”。
  3. 3桁目が「0」の年は “oh” を使う (例: 1905 → nineteen oh-five)。
  4. 2001年~2009年は特別ルールで「two thousand (and) …」と読む。

まずは一番よく使う「2桁区切り」から慣れていくのがおすすめです。ご自身の生まれた年、家族の誕生日、好きな歴史上の出来事が起こった年などを、ぜひ声に出して読んでみてください。声に出すことで、知識がスキルへと変わっていきます。

今回の内容が、あなたの英語学習の自信に繋がり、会話を楽しむきっかけになれば嬉しいです。

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