海外旅行の楽しみの一つ、ショッピング。素敵なお店を見つけても、「店員さんに話しかけられたらどうしよう」「欲しいものをうまく伝えられるかな」と、英語での買い物に少し不安を感じていませんか?
この記事では、そんなあなたのための「英語での買い物完全ガイド」をお届けします。お店に入るところから、支払いをしてお店を出るまで、各場面で使えるシンプルで実践的な英語フレーズを、豊富な例文と文化的な背景解説付きでご紹介します。
「まずは基本をサクッと知りたい!」という方は、こちらのYouTube動画をご覧ください。
動画で全体の流れを掴んだ後、こちらのブログを読んでいただくことで、さらに深く理解でき、自信を持って英語での買い物に臨めるようになります。
1. 入店時:声をかけられてももう焦らない!
お店に入ると、高確率で店員さんから “Can I help you?” (何かお探しですか?) と声をかけられます。これは「何か買わなければ!」というプレッシャーではなく、「何かあったらお手伝いしますよ」という親切な挨拶のようなものです。
まだ特に買うものを決めていない時は、この一言を覚えておけば大丈夫です。
- I’m just looking, thank you.(見ているだけです、ありがとう。)
このフレーズは「自分のペースでゆっくり見させてくださいね」という意思を丁寧に伝える、魔法の言葉です。にっこり微笑みながら言うと、さらに良い印象になります。
もう少しカジュアルな言い方として、こちらもよく使われます。
- I’m just browsing, thank you.(ぶらぶら見ているだけです、ありがとう。)
“looking” が「何かを探して見ている」ニュアンスを含むのに対し、”browsing” は「特に目的なく、ぶらぶらと見て回っている」というニュアンスが強まります。どちらを使っても全く問題ありません。
2. 商品を探す:欲しいものを的確に伝える
欲しいものが決まっている時は、勇気を出して店員さんに尋ねてみましょう。まずは “Excuse me.” (すみません) と声をかけるのがマナーです。
- I’m looking for a souvenir for my friend.(友達へのお土産を探しています。)
- I’m looking for a leather handbag.(革のハンドバッグを探しています。)
このように、”I’m looking for…” の後に探しているものを続けるのが最もシンプルで分かりやすい表現です。
商品の場所を直接聞きたい場合は、こちらのフレーズが便利です。
- Where can I find toothpaste?(歯磨き粉はどこにありますか?)
- Where can I find the alcohol section?(お酒売り場はどこですか?)
スーパーマーケットなど広いお店では、”aisle” (通路) や “section” (売り場) という単語がよく使われます。店員さんから “It’s on aisle 5.” (5番通路にあります) のように案内されることもあります。
3. 試着する:サイズやフィット感を確認したい
洋服や靴は、購入する前に試着してサイズを確認したいですよね。試着をお願いする時は、この丁寧な表現がおすすめです。
- Could I try this on?(これを試着してもいいですか?)
ポイントは “Can I…?” ではなく “Could I…?” を使うこと。”Could” を使うことで、より響きが柔らかく、丁寧な依頼のニュアンスになります。迷ったら “Could” を使う、と覚えておくと色々な場面で役立ちます。
ちなみに「試着室」は “fitting room” または “changing room” と言います。
試着をしてみて、感想を伝えたい時は、以下のようなフレーズが使えます。
- It fits perfectly. (完璧にフィットします。)
- It’s a little too big. (少し大きすぎます。)
- It’s too tight. (きつすぎます。)
4. サイズや色について質問する:もっと詳しく知りたい
試着したもののサイズが合わなかったり、他の色が欲しかったりする時は、遠慮なく店員さんに聞いてみましょう。
- Do you have this in a smaller size?(これのもっと小さいサイズはありますか?)
- Do you have this in a size M?(これはMサイズがありますか?)
色について聞きたい時は、こちらのフレーズです。
- Does this come in any other colors?(これに他の色はありますか?)
- Does this come in black?(これの黒はありますか?)
5. 値段を尋ねる:予算も大事!
気になる商品の値段が分からない時は、シンプルにこう尋ねましょう。
- How much is this?(これはいくらですか?)
指を差しながら “How much is this one?” (これはいくらですか?) と聞いても良いでしょう。もしセール品かどうか気になる場合は、こう付け加えてみましょう。
- Is this on sale?(これはセール品ですか?)
ここで一つ文化的な注意点です。日本のフリーマーケットのように値段交渉をする文化は、欧米の一般的な小売店(デパートやブランドショップなど)には基本的にありません。表示されている価格が販売価格だと考えましょう。
6. 購入を決める:「これをください!」をスマートに
気に入った商品が見つかり、購入を決めたら、その意思をはっきりと伝えます。
- I’ll take it.(これをください。/ これにします。)
これが最も一般的でシンプルな言い方です。いくつか商品がある中から一つを選ぶ場合は、商品を指差しながら “I’ll take this one.” (これにします) と言うと、より明確に伝わります。
もう少し丁寧に言いたい場合は、こんな表現もあります。
- I’d like to buy this, please.(これを購入したいです。)
7. レジでの会計:支払いもスムーズに
いよいよ最後の関門、レジでの会計です。支払い方法を聞かれたら、慌てずに答えましょう。
店員さん: “How would you like to pay?” (お支払い方法はどうなさいますか?)
- By card, please. (カードでお願いします。)vs.
- In cash, please. (現金でお願いします。)
支払い方法を伝える時は、”By card” (カードで)、”In cash” (現金で) のように、前置詞が異なるので注意しましょう。
レシートや袋が必要な場合は、こちらからお願いすることもできます。
- Could I have a receipt, please?(レシートをいただけますか?)
- Could I have a bag, please?(袋をいただけますか?)
8. 退店時:最後まで気持ちよく!
買い物には、見るだけで終わることもあれば、もちろん購入することもあります。それぞれの場面での最後の挨拶を見ていきましょう。
購入した場合
支払いが終わると、店員さんは “Have a nice day!” (良い一日を!) と声をかけてくれることがほとんどです。そんな時は、笑顔でこう返せると素敵です。
- Thank you, you too!(ありがとう、あなたもね!)
購入しなかった場合
色々見たけれど、結局何も買わずに店を出る時。少し気まずい気持ちになるかもしれませんが、全く心配いりません。見るだけのお客さんはたくさんいます。
もし店員さんに接客してもらった場合は、感謝を伝えてからお店を出ると、とてもスマートです。
- Thank you for your help. I’ll think about it.(手伝ってくれてありがとう。少し考えます。)
この “I’ll think about it.” (少し考えます) は、「今回は買わないけれど、あなたの助けは無駄ではなかったですよ」というニュアンスを伝える、非常に便利なフレーズです。感謝の気持ちを伝えることで、気まずさを感じることなく、気持ちよくお店を出ることができます。
まとめ

英語での買い物で使えるフレーズを、お店に入ってから出るまでの一連の流れに沿ってご紹介しました。たくさんのフレーズがありましたが、一度に全てを覚える必要はありません。
まずは “I’m just looking, thank you.” や “How much is this?” のような、一番使いそうだと思ったものからで大丈夫です。大切なのは、完璧な英語でなくても、勇気を出して声に出してみること。
この記事が、あなたの英語でのショッピング体験を、不安なものから楽しいものへと変えるきっかけになれば嬉しいです。自信を持って、海外での買い物を楽しんでくださいね!

英会話カーディム講師。元外資系エンジニアでMBA保持者。海外留学なしに国内で独学にて英語を習得。ラテン語や印欧語、英語史の知識を持ち、英文法を含めた英語体系に詳しい。英語オタクで出版された英和辞典や英文法書は絶版も含めて殆ど持っている。
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