「英語は慣れだよ」と聞くと「分かってないなぁ」と英語講師が思う理由

おそらく、日本人の多くの人が「英語は慣れ」で話せるようになる、と信じているのではないかと思います。実際に多くの人がこの言葉を信じ、海外に行くものの、英語を大して話せないまま日本に帰ってきます。非常にもったいないと思います。

だいたい「英語は慣れ」と言う人が根拠として出してくるのは「子供は言葉を学ばなくても話せるようになる」というものです。確かにそれはその通りでしょう。不思議ですが、言語研究でもそういう結果が出ています。このことに異議を唱える人はいません。

でもそれは子供の話なのです。逆に、なぜ大人は子供のように言葉を学ぶことができないのか、というのが言語研究者の悩みなのです。それにも関わらず「子供のように英語を学びましょう」という人が、昔ならともかく、今でもいるのは驚きです。

他の記事でも扱っていますが、そのことを実際に調査した学者がいます。結論から言うと、それが可能なのは16歳くらいまでらしいです。つまり、高校生くらいから海外留学してそのまま向こうで生活すれば、「慣れ」でネイティブなみの英語力を身につけられるのです。

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もちろんそれでも相応の努力は必要なので「慣れ」と言われれば。「かなり努力したよ」と、腹立たしく思う人もいるでしょう。でも、この時期を逸した大人がネイティブ並の英語力を身につけるための努力を考えればまだマシな方です。

では、日本人の大人が、効率よく短期間で英語を習得するにはどうすべきなのでしょうか。それにはまず、英語を勉強して、英語の基本を理解する必要があります。そしてある程度英語を見つけたところで、慣れるための練習をすることです。

つまり、英語に慣れは必要ですが、あくまで英語習得の1つの段階にすぎないのです。ひたすら慣れれば話せるようになる、という考え方は極めて効率が悪いと言わざるをえません。大体そういう方は、ブロークン英語で上達が止まってしまいます。

中には「自分は全く英語が話せなかったが、海外留学して英語を話せるようになった。だから英語は慣れだ」という人もいるでしょう。大体そういう人は、海外留学する前に、既に英語の基本をそれなりに身につけていた人だと思います。

特に、海外の大学に留学された人であれば、間違いなくそうです。なぜなら、大学側はどれぐらいの英語力があれば、授業に付いて来れるようになるかは把握しています。だからTOEFLなどの英語の試験の点数が必要になるのです。

でも日本人の英語初心者は、TOEFLで大学入学を許可されるレベルに達していない方が大半です。そんな方がとりあえず海外に行けば、慣れで英語が話せるになる、というのは極めて甘い考えなのです。

なので英語を話せるになりたい方は、最低でも中学レベル、できれば高校レベルの英語の知識を身につけることをお勧めします。それが結局、英語を話せるようになるための、早道なのです。